4月1日 「チェスト!」舞台挨拶

 

鹿児島発!錦江湾横断遠泳大会をテーマにし、子供たちの心の成長と、その傍らで見守る親達の姿を描いた映画「チェスト!」の凱旋披露試写会・舞台挨拶が、

41日新宿明治安田生命ホールで行われました。

 

当日は、雑賀俊郎監督をはじめとして、1500人以上が参加したオーディションで選ばれた主人公・吉川隼人役の高橋賢人君、そして隼人の母親役を演じられた大坪千夏さんが御登壇されました

大坪さんは、本作品が女優デビュー作となります。

 

作品への想いを、それぞれが熱く語ってくださいました。

その様子をレポートします。

 

雑賀俊郎監督>

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この映画の見所は4つあります。

1つめは、主役を演じた13歳の高橋賢人君。

セリフをかみすぎていたけれど、頑張った彼の姿は、本編の中、十分に感じていただけると思います。

2つめは、本作で女優デビューとなる大坪千夏さん。

見事に九州オカンを演じてくれました。

スイスから5日前の鹿児島入りをして、鹿児島弁をマスターしてくれたのですが、耳を良くて、飲み込みが早い!

さすがは元アナウンサーだなと感じました。

3つめは、笑いどころと泣きどころですね。

香港映画祭で一足早く上映していただいたのですが外国の方は笑いどころが、やはり日本人とは違いました。

どこで外国の方は笑うのか、考えながら観て欲しいです。

そして最後は、本編に出てくるセリフやシーンに注目して見て欲しいということです。

今、世の中を見ていると家族間の犯罪が多くあります。

この映画は、親子や学校での人間関係が描かれています。

その中で、最近忘れかけている気持ちを、思い出して欲しいと思うのです。

印象的なセリフやシーンが、たくさん出てきますので。

 

高橋賢人君>

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この作品は、いろいろな悩みを抱えている子供たちが、
遠泳大会を通じて、友情を深めていく映画です。

「一生懸命に頑張ればできる!」という気持ち、

「友情の素晴らしさ」を是非、感じて欲しいと思います。

香港映画祭で上映された時、イギリスの映画関係者の方に、

「英語ができたらイギリスの映画に出て欲しい」

と言われたので、英語を頑張ろうと思います。

 

大坪千夏さん>


ロケのエピソードとしては、私は九州出身ですが、
出身の福岡と鹿児島では、言葉は全く違うんです。

スイスにいたので、状況もわからずに不安だったのですが、監督とメールをしていると

「鹿児島に入ればわかるから」と言われ続けていました

実際その通りで、鹿児島は気候も暑いですが、人も熱い!

イントネーションがわからない時や、子供の抱き方がわからない時など、地元の方に本当に助けていただきました。

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人のあたたかさ、つながりを、このロケを通じて一番深く感じましたね。

 

早く鹿児島入りをしていた高嶋政宏さんは、

完璧に鹿児島弁をマスターし、鹿児島のオトコ!になっていたのだとか。

本編を通じても、その様子はビンビン感じられますので、是非映画館で、高嶋さんと大坪さんの夫婦の掛け合いをお楽しみください!

 

鹿児島ロケの情熱が感じられる舞台挨拶でした。

 

映画「チェスト!」公式サイト http://chesuto.com/

          

映画「チェスト!」

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九州先行上映中 419日より


新宿バルト9他全国ロードショー

配給:ティ・ジョイ

 

映画ライター 野川雅子】

【撮影 長澤亜希】

 

 

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カテゴリー: 特 集

2008年4月7日 by p-movie.com

「チェスト!」北村栄基さんインタビュー

「チェスト!」北村栄基さんインタビューchest.jpg

鹿児島の伝統行事・錦江湾横断遠泳大会を通じて繰り広げられる、子供達の友情と葛藤を描いた感動作「チェスト!」(419日より全国ロードショー)。

この作品で、子供達に水泳を教える熱血教師(コーケツ先生)を演じた北村栄基さんに、作品や撮影現場のエピソードを、お聞きしました。

  

とにかく楽しかった、撮影現場

Q子供達との共演が多く、また海やプールでのシーンが多い役どころでしたが、撮影は大変でしたか

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Aもちろん、撮影時間が長くなると、子供達の体力が続かなかったり、陽射しが強すぎて日焼けがひどくなったりと、大変なことは多かったです。

でも、本当に楽しかったですよ。

撮影の間は、いつも子供達の笑顔からパワーをもらっていました。

だから、大変っていう気持ちよりも、楽しかったということの方がと大きいですね。

 

Q特に印象的な撮影エピソードは、ありますか?

 

A40周検定のシーンですね。

実際、子供達に「足をつかないで最後まで泳いでね。

足をついても良いけど、それじゃ楽しくないよ!」

と話をしていました。僕と子供達で正面から向き合って、作り上げたシーンでしたね。

撮影で、海に入った時に不安にならないように、自信をつけさせてあげようと思っていました

  

20歳の頃の、自分を再現・・!? 

Q演じられたコーケツ先生は、とても熱血教師でしたよね。役づくりは、どのようにされたのですか 


 A
何より遠泳大会への情熱かな(笑)「誕生日より、何より、1年の中で、この日が大切!」みたいな、そんな誰よりも熱い想いを持っている役だと思ったんです。時に、周りから浮いてしまうくらいに。空回りしてしまうところも、この役には大事な要素だと思って演じていました

 

Q実際に、頭に描いていたモデルはいたのですか?


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A.僕が頭に描いていたのは、20歳の頃の自分ですね。突っ走ってしまうところなんて特に。あの頃の経験が、今回は役に立ちました

  

助け合いながら進む子供達 

Q.お気に入りのシーンやみどころは?

 

A.たくさんあるのですが、やっぱり遠泳大会本番のシーンですね。

4キロという長さを、列を崩さないように二列になって泳ぐのですが、それは、まさに今までの練習で、僕と生徒達が一緒につくりあげてきた戦車みたいに感じられました。

みんなが最後まで泳ぎ切れるように、助け合いながら進んでいく、シーンは涙なくしては見られないと思いますよ!他には主人公の隼人、智明、雄太が、お互いに助け合って検定に合格するシーンなど、たくさんあります。

  

大切なのは、人間らしく生きること
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Q北村さんが、この作品を通じて伝えたいメッセージとは

 

A一番感じたのは、「大人は子供を、縛らずに自由にさせる大切さ」ですね。この映画に出演している子供達のほとんどは、鹿児島の子だったんですよ。

本当にナチュラルで、自由が子供にとって、何より大切なんだと実感しました。

自由にさせた方が、考えて行動するし、自立心が芽生えてくるんですよね 

 

Q最後に、サイトを見ている映画ファンのみなさんに一言、お願いします

 

A是非、素直な気持ちで、作品を見て欲しいなと思います。

そうすることで、作品の良さが、スーッと伝わると思います。

そして、作品の世界を満喫して、見終わった後は是非鹿児島に遊びに行ってください。本当に良いところなので、おススメですよ!

  

北村栄基 Eiki Kitamura

1981年、熊本県出身。98年にデビュー以降、映画『ウォーターボーイズ』(01)『オトシモノ』(06)『ワルボロ』(06)ドラマ『ごくせん』(02)『新宿スワン』(07)舞台『調教師』(05)『研修医魂(けんだま)』(06)『ロックミュージカル BLEACH』(08)などに出演。
4月に映画『チェスト!』公開、5月に舞台『ロストデイズ』公演が控える。
北村栄基公式ホームページは 
http://www.lespros.co.jp/
最新日記などの情報は(携帯のみ) http://lespros.mobi

 

「チェスト!」

舞台は未だ独特な伝統文化が残る鹿児島。ガキ大将の主人公・隼人をはじめ、62組のクラスメイト全員が、薩摩半島と大隅半島に挟まれた4.2kmを泳ぎきる「錦江湾横断遠泳大会」に出場。それをきっかけに生まれる子供たちの葛藤と友情、そして家族や先生との厚い絆が、パワフル&スピーディに描かれています

 


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監督/雑賀俊郎

出演/高橋賢人 御厨響一 中嶋和也 宮﨑香蓮

松下奈緒 髙嶋政宏 大坪千夏 小林隆 北村栄基・榎木孝明(特別出演)・羽田美智子 

配給/ティ・ジョイ

419日より、新宿バルト9他全国ロードショー

                                    

【インタビュアー 野川雅子】

【撮影 長澤亜希】

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カテゴリー: 特 集

2008年4月1日 by p-movie.com

アドリブ・ナイト

さよなら
昨日までの自分

 

(あらすじ)

平安寿子の同名短編を韓国で映画化したドラマ。

ひょんなことから見知らぬ危篤男性の娘役となり、その臨終に立ち会うハメになったヒロインの奇妙な一晩の出来事をリアルなタッチで綴る。

 

主演はTV「春のワルツ」のハン・ヒョジュ。

監督は「チャーミング・ガール」のイ・ユンギ。

ソウルの街で、ひとりの若い女が突然2人の青年から声を掛けられる。

2人は女を10年前に行方不明になったミョンウンと勘違いしたらしい。女が人違いだと説明すると、今度はミョンウンの身代わりになってほしいと頼んできた。

どうやら、ミョンウンという女性の父親が危篤で、2人は彼女に家出した娘のフリをしてその父親の臨終に立ち会ってほしいというのだ。女は断り切れずに、ミョンウンの父親が病床で待つ郊外の町へと向かうのだったが

 

最初は気乗りしない主人公であったが、一夜を末期癌である男の親族や周りのちょっと変わった人達と過ごすことで、心の中が変化していく。

夜を過ごす中で、家出した娘を思い続け、服や下着を買い続けていた両親の娘への愛情、そして、昔の恋人であった青年の気持ちを知ることとなる。

青年は、過去の恋人への後ろめたさから目を背けていたが、事実を正面から見つめ、現実として受け入れる勇気を得る。

反対に、主人公は現実の生活を一瞬忘れ、マッサラな気持ちで人と向きあう素直さを取り戻せるかもしれない、そんな気持ちを手に入れる。その証拠に、青年に心を開き、自分のヒミツを、自然と打ち明けるのだ。

人違いからはじまった一夜は、二人にとってかけがえのない時となったに違いない。最初は優しさのない無表情だった主人公の顔が、ラストではやさしげな顔に変わってく姿が、印象的だった。本編中、静かに流れる時間が続くが、それがまた、彼女のゆっくりと変化する心の動きを表している気がした。

映画ライター野川雅子

http://www.adlib-night.jp/ 

200829日よりアミューズCQNほか全国順次ロードショー)

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2008年2月13日 by p-movie.com

潜水服は蝶の夢を見る

ぼくは生きている。話せず、身体は動かせないが、
確実に生きている。

 

(あらすじ)

42歳という働き盛りに突然の病に倒れ、身体の自由を奪われてしまったELLEの元編集長ジャン=ドミニク・ボビーが、全身の中で唯一動く左目の瞬きだけで綴った奇跡の自伝ベストセラーを映画化した感動ドラマ。

監督は「夜になるまえに」のジュリアン・シュナーベル。主演は「キングス&クイーン」「ミュンヘン」のマチュー・アマルリック。

雑誌ELLEの名編集長として人生を謳歌していたジャン=ドミニク・ボビーは、42歳の時、突然脳梗塞で倒れてしまう。

その後、病室で目覚めた彼は、身体全体の自由を奪われたロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)となっていた。それはまるで重い潜水服を着せられたような状態だった。

意識は鮮明なのにそのことを伝える術がなかった。

絶望にうちひしがれるジャン=ドミニクだったが、やがて言語療法士アンリエットらの協力で左目の瞬きでコミュニケーションをとる方法を獲得する。

そしてある日、彼は自伝を書こうと決意するのだった。

 

身体は動かなくても、息をすることと同じように想像力と記憶は失っていない。

そんな主人公の記憶の記録を描く映画。空想の中で、コミュニケーションを手伝ってくれる女性とデートをする。

そして、蝶になり自由に羽ばたく。ちょっと皮肉屋で少年みたいで、すこぶる繊細な彼の心の中、気持ちを感じ取れる点が、この作品を魅力的に見せている。

 

身体が動かなくなって、はじめて親子の繋がりの深さを感じる。今までは冷たくしていた家族に支えられ、父親とも気持ちを通じ合わせる。

 

女性心理としては、見舞いには来ない彼女が電話をくれ、元妻が、その会話を聞くシーンが切なかった。

「毎日君を思っている」という主人公。事実だとしても妻にとってはやるせない気持ちなんだろうなぁ。ちょっと・・そこは考えて欲しい(笑)

 

死にたいと最初は感じていた主人公だが、本を書き、今までのことを思いだし、次はこんな本を作ろうと元気を取り戻し、生きる希望を見いだすラストがとても良かった。

 

「誰もが認められたいと願っている」そういう彼の一言が、人間心理を表している気がして、深く胸に響いた。

映画ライター野川雅子

http://www.chou-no-yume.com/ (2月9日 シネマライズほか全国ロードショー)

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カテゴリー: 映画レビュー

2008年2月13日 by p-movie.com

母べえ

長年に渡り黒澤明監督のスクリプターを務めた野上照代が、幼い頃の家族の思い出を綴った原作を山田洋次監督が映画化。

出演は、吉永小百合、浅野忠信、檀れい、志田未来、佐藤未来、戸田恵子、大滝秀治、笹野高史、笑福亭鶴瓶、坂東三津五郎。

昭和15(1940)年の東京。夫の滋と二人の娘と、つましくも幸せに暮らしていた野上佳代。その平穏な暮らしは、ある日突然に滋が治安維持法違反で検挙されてしまったことで一変する。戦争反対を唱えることが、国を批判するとして罪だったこの時代に、平和を願う信念を変えない限り、滋は自由の身には戻れなかった。
滋の元教え子の山崎や義理の妹の久子に、型破りな性格の叔父である仙吉たちの優しさに助けられながら、佳代は娘たちを育て家計を支えるため奔走する。しかし、新年を迎えても滋は帰らず、やがて日本はアメリカとの戦いに突入していった。山崎も戦争に行き、戦況が激しくなるなかで野上家に1通の電報が届く。

狭いながらも、楽しい我が家物語。父親不在の中で、温かい思いやりを持った人々のエピソードが楽しい。
なかでも、浅野忠信と笑福亭鶴瓶のキャラクターがいい。鶴瓶の遠慮のない変わり者のオッサンは頷けるキャラだが、浅野忠信のコミカルなキャラは珍しい。
記者会見に行った時にオファーされた浅野忠信が「今までにやったことのない役なのに何故」の回答に、山田洋次監督が「だからだよ」と言ったのが印象に残った。
来年の賞レースには、浅野忠信の名前が挙がるんじゃないだろうか。

132分 1月26日より全国一斉公開

【映画ライター】気まぐれ飛行船

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カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2008年2月13日 by p-movie.com