フェーンチャン ぼくの恋人

なつかしいね、あの頃。初恋だったかもしれない、君との想い出 ★★★★★
[03/泰]1h51 3月19日よりシャンテシネほか全国順次ロードショー

[製作]チラ・マリクン プラスート・ウィワタナノンポン ヨンユット・トンコントーン
[原案]ウィタヤー・トーンユーヨン
[監督][脚本]コムグリット・ドゥリーウィモン ウィッタヤー・トーンユーン ソンヨット・スックマークアナン ニティワット・タラートーン アディソーン・ドゥリーシリカセーム ウイッチャヤー・ゴージウ
[共同脚本]アマラポーン・ペンディントーン
[出演]チャーリム・タライラット フォーカス・ジラクン チャルーモポン・ティカマポーンティラウォン
[配給]ワイズポリシー
[宣伝]アルシネテラン

[Fan Chan/MY GIRL:タイ公開2003年10月3日]
タイで有名なチュラロンコン大学マスコミにケーション学部の卒業生が書いた、短編小説を基に執筆された脚本を、製作を担当したチラ監督が映画化を提案。教え子の同期生6人を指名して監督させたノスタルジー作品。これがタイで爆発的に大ヒット。この年公開された「マッハ!」を押さえて’03年の年間No.1となり、なんと歴代でも 2位になっている。

ぼくはジアップ。彼女の名前はノイナー。小学生の頃の僕たちの両親は、共に床屋を営んでいて、万屋一軒を挟んだ両隣りに店を構えていた。ふたりは生まれた時からいつでも一緒だった。今振り返ると、それは甘酸っぱい初恋だったのかもしれない。でも年を重ねるにつれ、僕は男の子の遊びに憧れ、いたずらっ子ジャックのグループに入る事を望んだ。だけどジャックが僕を仲間に加える代わりに出した条件は、大切なノイナーの心を深く傷つけるものだった。そして僕は実際彼女を傷つけてしまった。彼女は怒った。きっと僕を嫌いにさえなったと思う。その後、僕は彼女に一言も謝れぬまま、彼女は引っ越してしまい、僕たちははなればなれになってしまった。そして本日、大人になった僕の元に彼女の結婚式の招待状が届いた。10年以上経った今でも、彼女は僕のことを忘れていなかった。僕の身体の中に、ふたたび、あの甘酸っぱい感覚が満ちてくる。ノイナー、僕の初恋のひと。

この作品がタイで大ヒットを飛ばした理由には、舞台となっている’80年代の遊びや曲を懐かしむ人達の口コミとリピーターだそう。タイトルの「フェーンチャン ぼくの恋人」も大ヒット曲。遊びに関しては日本でもお馴染みのママゴト・ゴム飛び・凧あげ・チャンバラごっこ・着せ替え人形も登場する。そして日本の漫画に影響を受けているのに驚くだろう。登場人物たちの着ているTシャツには、要チェックです。ゴム飛びやヒーローごっこに夢中で駄菓子屋へ行くのが楽しく、日が暮れるまで遊んで母親に怒られた事のある方、必見です。あっそうそう、この作品の予告編は「タッチ」のあの声優2人がナレーションを務めています。

オフィシャルサイト:http://www.wisepolicy.com/fanchan/

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カテゴリー: アジア | 映画レビュー

2005年3月21日 by p-movie.com

ロング・エンゲージメント

予感を信じる ★★★☆☆
[04/仏]2h13 3月12日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー

[製作]アンガス・フィネー ジャン=ルイ・モンシュ
[原作]セバスチャン・ジャプリゾ「長い日曜日」(創元推理文庫)
[監督]ジャン=ピエール・ジュネ
[脚本]ジャン=ピエール・ジュネ ギョーム・ローラン
[出演]オドレイ・トトゥ ギャスパー・ウリエル マリオン・コティャール ドニ・ラヴァン
[配給]ワーナーブラザース
[宣伝]レオ・エンタープライズ

[Un long dimanche de fiancailles/A Very Long Engagement]
「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督とオドレイ・トトゥが、又もやタッグを組んだ奇跡愛のミステリー。共演は「かげろう」のギャスパー・ウリエル、「ビッグ・フィッシュ」のマリオン・コティャール、「ポンヌフの恋人」のドニ・ラヴァン。

第一次大戦下のフランス、ブルターニュ地方。まるで子供のように純粋に惹かれ合うマチルドとマネックは、誰が見てもお似合いの恋人同士だった。だが過酷な運命はそんなふたりをも引き裂いてしまう。戦場に旅立ったマネックの身を案じていたマチルドのもとにある日、悲報がもたらされる。軍法会議で死罪を宣告された彼が、ドイツ軍との前線である“ビンゴ・クレピュスキュル”に、武器もなく置き去りにされたというのだ。だが、彼の最後を見届けたものはいない。その日以来、マチルドの必死の捜索が始まる。「彼に何かあれば、私にだけはわかるはず」。マチルドは不思議な愛の直感に導かれながら、複雑に絡まった糸をほどくかのように、ミステリーを解き明かして行く。果たして、彼女だけの直感は、奇跡を起こすことができるのか。

ジュネの真骨頂ともいえるファンタジーと、こだわりの映像美が再び登場。まるで、アメリが第一次大戦に来てしまったような純愛もの。勿論、ターゲットは女性層なのだが監督の性なのだろうか、戦争シーンの描写はキツイ。個人的には、子供時代のシーンをもう少し見たかった。

オフィシャルサイト:http://www.long-eng.jp/

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2005年3月14日 by p-movie.com

香港国際警察 NEW POLICE STORY

香港を震撼させる最も冷酷な事件発生 ★★★★☆
[04/中・香]1h 3月5日より有楽町スバル座ほか全国東宝洋画系にてロードショー

[製作]ウィーリー・チャン ソロン・ソー バービー・タン ベニー・チャン
[監督]ベニー・チャン
[脚本]アラン・ユン
[出演]ジャッキー・チェン ニコラス・ツェー チャーリー・ヤン シャーリーン・チョイ ダニエル・ウー
[配給]東宝東和
[宣伝]リベロ

[警察故事:香港公開2004年9月24日]
ハリウッドへ行ったジャッキーだが、何年かに1度はアジアのファンへ香港映画でないと出来ない作品を製作すると公言した作品。共演はジャッキーのプロダクションに所属する「ジェネックス・コップ」「ドリフト」のニコラス・ツェー、「ツインズ・エフェクト」のシャーリーン・チョイ、「華の愛 遊園驚夢」のダニエル・ウー。「ポリス・ストーリー 3」の時に、引退していたミッシェル・ヨーを復帰させたが、今回は「天使の涙」「ダウンタウン・シャドー」のチャーリー・ヤンを復帰させた。監督は「WHO AM I?」「ジェネックス・コップ1&2」のベニー・チャン。

アジア銀行を襲った集団は、犯行後大胆にも意図的に警察を呼び、駆けつけたパトカーや警察官たちを撃ちまくる。半ばゲーム感覚で犯行をくわだてる犯罪集団。香港警察は集団のアジトを特定。チャン警部は「3時間で事件を解決してみせる」と豪語し、特殊部隊を引き連れて乗り込んだ。しかし、そこに待ち受けていたのは、香港警察を陥れる残忍な罠でしかなかった…。今、香港の存亡を賭ける決死の総力戦が始まる!!

今まで様々な敵と戦ってきたジャッキーだが、今回の敵はゲーム感覚で犯行を企てる現代の若者たち。そしてジャッキーを助けに登場する二コラスは、香港だというのに長いロングコート。あれ、もしかしたらこれって「踊る大捜査線 THEMOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」? と言う事はジャッキーの役は室井慎次なのか? それよりも驚いたのが、又もや登場する2階建てバスの豪快なチェイス。香港でのカーチェイスは、撮影がかなり難しいと聞いているが、さすがはジャッキーです。

オフィシャルサイト:http://www.hongkong-police.com/

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2005年3月7日 by p-movie.com

ビヨンド the シー ~夢見るように歌えば~

伝説のショーの幕が上がる ★★★★☆
[04/米]2h01 2月26日よりシネスイッチ銀座ほか全国拡大ロードショー

[製作]アンディ・パターソン ケヴィン・スペイシー
[監督]ケヴィン・スペイシー
[脚本]ルイス・コリック ケヴィン・スペイシー
[出演]ケヴィン・スペイシー ケイト・ボスワース ジョン・グッドマン ボブ・ホスキンズ
[配給]ギャガ・コミュニケーションズ Gシネマグループ

[Beyond the Sea:全米公開2004年12月10日]
「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」「アメリカン・ビューティー」のケヴィン・スペイシーが、自ら製作・脚本・監督・主演を兼任して、50年代から60年代にかけて活躍した天才エンターテイナー、ボビー・ダーリンの生涯を映画化したミュージカル・ドラマ。サンドラ・ディーには、「ブルークラッシュ」のケイト・ボスワース。ほか共演は「ジュエルに気をつけろ!」のジョン・グッドマン、「マスク2」のボブ・ホスキンズ。

リウマチ熱のために心臓を傷めて、15歳まで生きられないと診断された7歳の少年ボビー。ブロンクスの貧しい家庭でボビーは、母ポリー、年の離れた姉ニーナ、その夫チャーリーに囲まれた暖かい愛情のもと育つ。そんなある日、彼は若い頃に歌手だったポリーの薦めで、音楽との運命的な出会いをとげる。彼は様々なジャンルの音楽をまたたくまに吸収、その驚くべき才能を開花させていく。

あの「セブン」「ユージュアル・サスペクツ」のケヴィン・スペイシーが、唄って踊る姿に唖然呆然。「アルビノ・アリゲーター」で監督業もしていたが、本当に作りたかったのはこちらだというのがよく分かる。でもこの役を演じるには、ちょっと年をとり過ぎてたかも。ケヴィン・スペイシーとケイト・ボスワースは、次回作でも共演。作品は「スーパーマン」で、ケヴィンはレックス・ルーサー、ケイトはロイス・レーン役。

オフィシャルサイト:http://www.gaga.ne.jp/beyondthesea/

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2005年2月28日 by p-movie.com

CHARON

笑ってたんだぜ…たまらなかったよ。 ★★★★☆
[04/日]1h29 2月19日よりテアトル池袋にてレイトショー

[製作]高橋 玄 川本淳市
[監督]高橋 玄
[脚本]高橋 玄
[出演]川本淳市 水上竜士 森崎めぐみ
[配給]ゴールデン・ネットワーク
[宣伝]グランカフェ・ピクチャーズ

脚本の完成度の高さから企画段階で、香港のゴールデン・ネットワーク(「マッハ!」「メイド・イン・ホンコン」)が世界配給を決定し、国際市場に進出している日本初国際配給作品。出演は数々のOVで主役を張る川本淳市、「シンレッド・ライン」の水上竜士、「人間交差点」の森崎めぐみ。監督は「嵐の季節」「突破者太陽傳」「銀の男」の高橋 玄。

作家・勝木大は、結婚相談所で「一切の性生活の不在」「私生活に干渉しないこと」「私を養わないこと」という奇妙な条件を提示した太田秀子と結婚した。だが、作家の妻となった秀子は、書店の店員・川杉由都、そしてギャングの示現道男と暮らす娼婦・カロンという3つの顔を持つ多重生活者。ある日、客に殺されかけたカロンは、自己防衛で傷害事件を起こす。カロンと道男の関係が変わり始めたその頃、夫である勝木は、妻が娼婦・カロンであると知り、客としてカロンをホテルの部屋に呼んだ。その翌日、カロンは町から姿を消した。夫と恋人にそれぞれ最後の食事をテーブルに残して。元夫である勝木と、元恋人の道男は、それぞれ別の道からカロンの足取りを追う中で出会い、共にカロンを探す旅に出る。そして、作家とギャング、ふたりの男が辿り着いた旅の先に見たものは、彼女がカロンと名乗り続けた悲しい謎の解答だった。

製作費2000万円、撮影期間11日ながら35ミリ撮影されたインディーズ映画。それはまるで、大人の御伽話。なんともラストが、すがすがしく満足度バッチリ。上映時間が短いので、その後に飲みにも行ける。ちなみに「カロン」とは冥王星のこと。

オフィシャルサイト:http://www.movie-charon.com/

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カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2005年2月21日 by p-movie.com