甘い人生

愛を知らない男の、命を賭けた選択 ★★★☆☆
[05/韓]2h00 4月23日より新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー

[製作]オ・ジョンワン イ・ユジン
[監督]キム・ジウン
[脚本]キム・ジウン
[出演]イ・ビョンホン キム・ヨンチョル シン・ミナ ファン・ジョンミン キム・ヘゴン
[配給]日本ヘラルド映画
[宣伝]日本ヘラルド映画

A Bittersweet Life:韓国公開2005年4月1日
かつてない究極の愛を描いたイ・ビョンホン主演のアクション・ノワール。共演は「火山高」のシン・ミナ、「浮気な家族」のファン・ジョンミン、「誰でも秘密がある」のキム・ヘゴン。監督は、「クワイエット・ファミリー」「反則王」「箪笥」のキム・ジウン。

ソウルを一望できるホテルの総マネジャーであるソヌは、冷酷なほどに頭の切れる男。ボスであるカン氏は、裏社会を牛耳る冷酷無比な男で、ソヌはカンから絶大な信頼を得ていた。カンには若き愛人ヒスがいて、旅行中にソヌへ監視役を命じる。そこでヒスに別の男がいるのを知るソヌだったが、ボスの忠誠心とは裏腹に自ら理解できぬ感情に突き動かされたソヌは、見逃してしまう。しかし、この決断が彼の人生の歯車を狂わせた。

信頼とプライドを傷つけられた男の復讐物語。妥協を知らない韓国映画らしく、かなり過激。女性は、覚悟してみた方がいいでしょう。60年代に日活、80年代に香港で製作されたノワール作品が、ここにきて韓国で復活するとは。

オフィシャルサイト:http://www.herald.co.jp/official/amaijinsei/

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カテゴリー: アジア | 映画レビュー

2005年4月25日 by p-movie.com

コンスタンティン

目的はただ1つ、地獄行きから逃れること ★★★☆☆
[05/米]2h01 4月16日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー

[製作]ローレン・シュラー・ドナー ベンジャミン・メルニカー マイケル・E・ウスラン アーウィン・ストフ ロレンツォ・ディボネベンチュラ アキバ・ゴールズマン
[監督]フランシス・ローレンス
[脚本]ケビン・ブロドビン フランク・カペロ
[出演]キアヌ・リーヴス レイチェル・ワイズ シア・ラブーフ プルイット・テイラー・ビンス ティルダ・スウィントン ジャイモン・フンスー ピーター・ストーメア
[配給]ワーナー・ブラザース映画
[宣伝]レオ・エンタープライズ

[CONSTANTINE:全米公開2005年2月18日]
コミック『ヘルブレイザー』を映画化したオカルト・アクション作品。出演は「チェーン・リアクション」から再共演となるキアヌ・リーヴス&レイチェル・ワイズ、「アイ、ロボット」のシア・ラブーフ、「コール」のプルイット・テイラー・ビンス、「アダプテーション」のティルダ・スウィントン、「グラディエーター」のジャイモン・フンスー、「タキシード」のピーター・ストーメア。監督はこれがデビューとなるフランシス・ローレンス。

普通の人間では見えない、この世に属さない者たちの姿を見分けられる能力を持って生まれたジョン・コンスタンティン。彼は誰にも理解してもらえない能力に絶望し、かつて自殺を試みた。だが地獄の底へ送られ、想像を絶する“もう1つの現実”を見せつけられたかと思った刹那、たちまち生き返らされた。自殺者の死後の行き先は、地獄しかない。たった 2分間の自殺で、天国への扉は閉ざされてしまったのだ。どんな恐ろしい運命が待っているかを知ってしまった彼は、なんとかしてそれを変えたい。

伝統的な魂の救済の道が閉ざされていることを知ると、彼は他の手段で天国へのチケットを手に入れようと決心する。それ以来、生まれながらに与えられた能力を武器に、悪魔の“ハーフ・ブリード”を次々と見つけ出しては手段を選ばず地獄へ送り返し続けている。しかし自分本意でしかない彼の努力が認められることはなく彼はどんどん辛辣な人間になっていく。残された時間はたったの 1年。それでもコンスタンティンは戦い続ける。彼にはそれしかできないのだ。だが…

大袈裟に説明したが、キアヌが又もや救世主となるホラー・ファンタジー。そして作りは、007。最初に 1エピソードがあり、レイチェル・ワイズの依頼の本題へ。M のような武器商人も登場。違うのは、頼りにならない助手がいるとこか。ところが、その助手が…。アメコミ原作にありがちな、シリーズ化狙いの終わり方。気になる方は、エンドロールが出ても席を立たないように。

オフィシャルサイト:http://constantine.warnerbros.jp/

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2005年4月18日 by p-movie.com

コーラス

歌うときだけ幸せだった ★★★☆☆
[04/仏]1h37 4月9日よりシネスイッチ銀座&シネ・リーブル池袋ほかにて全国順次ロードショー

[製作]ジャック・ペラン アーサー・コーン ニコラ・モヴェルネ
[監督]クリストフ・バラティエ
[脚本]クリストフ・バラティエ
[出演]ジェラール・ジュニョ フランソワ・ベルレアン ジャン=バティスト・モニエ
[配給]日本ヘラルド映画アートハウス・チーム
[宣伝]メゾン

[LES CHORISTES:全仏公開2004年3月17日]
昨年のフランスでNo.1を記録し、多くの人に愛され感動を巻き起こした作品。出演は「バティニョールおじさん」のジェラール・ジュニョ、「ブルー・レクイエム」のフランソワ・ベルレアン、「サン・マルク少年少女合唱団」ソリストのジャン=バティスト・モニエ、「ニュー・シネマ・パラダイス」のジャック・ペラン。

戦後の貧しい暮らしで親との別居を余儀なくされた子供たちの暮らす寄宿舎。体罰を与える校長の厳格な教育方針のもと、子供たちの固く閉ざされた心は悲鳴をあげていた。その声なき声に耳を傾けたのは、新しく赴任してきた中年のさえない音楽教師だった。彼は「歌」を通じて生きることの素晴らしさ、愛すること尊さを教え、無償の愛を子供たちに注ぐ。子供たちの冷たくかじかんだ心を、歌がゆっくり溶かしていく。青白かった子供たちの頬が、喜びでばら色に染まり始める。言葉にできなかった切ない想いが、歌にのせて解き放たれていく。

アカデミー賞の外国語映画賞&主題歌賞の2部門にノミネートされた作品。日本でも文部科学省選定(成人向)されている。とにかく、美しくも切ない歌声に癒されて下さい。製作したジャック・ペランが出演しているのも嬉しい。

オフィシャルサイト:http://www.herald.co.jp/official/chorus/

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2005年4月11日 by p-movie.com

真夜中の弥次さん喜多さん


お伊勢参りへ行こうぜベイビー ★★★★☆
[05/日] 2h04 4月2日よりシネマライズ池袋&シネマサンシャインほか全国順次ロードショー
(C) 2005YAJI×KITA

[製作] 小川真司 宇田充 藤田義則
[原作] しりあがり寿
[監督] 宮藤官九郎
[脚本] 宮藤官九郎
[出演] 長瀬智也 中村七之助 阿部サダヲ 森下愛子 岩松了 古田新太 松尾スズキ
[配給] アスミック・エース
[宣伝] アスミック・エース

「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」「アイデン&ティティー」「ゼブラーマン」の脚本、「13階段」「福耳」の出演として幅広く活躍中の宮藤官九郎が、遂に監督へ進出。出演は「ソウル」の長瀬智也、「ラストサムライ」の中村七之助、「下妻物語」の小池栄子、「バトル・ロワイヤル2」の竹内 力、「青い車」のARATA、「ピンポン」の荒川良々。
ワイルドで男らしい商家の若旦那、弥次さん。美男でヤク中の役者、喜多さん。二人はディープに愛し合っている。喜多さんのヤク中を治すため、二人は「何でも願いが叶う」というお伊勢参りの旅に出る。幾多の宿を渡り歩き、弥次さんと喜多さんが目指す旅のゴールにあるものとは…果たして何?

クドカンワールド炸裂の大バカ映画。江戸から始まり、笑い・喜び・うた・王の宿の章と分かれながら進んでいく青春ロードムビー。なんと作品は、途中で終わってしまう。でもシリーズ化の予定はないとか。何で?

オフィシャルサイト:http://www.yajikita.com/

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カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2005年4月4日 by p-movie.com

アビエイター

彼には見える。すべての夢がかなう世界が。 ★★★★☆
[04/米]2h49 3月26日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー

[製作]マイケル・マン サンディ・クライマン グラハム・キング チャールズ・エヴァンスJr.
[監督]マーティン・スコセッシ
[脚本]ジョン・ローガン
[出演]レオナルド・ディカプリオ ケイト・ブランシェット ケイト・ベッキンセール ジュード・ロウ
[配給]松竹、日本ヘラルド映画
[宣伝]松竹

[The Aviator:全米公開2004年12月17日]
アカデミー賞に10部門ノミネートされ、5部門を受賞した、スコセッシ監督とディカプリオが「ギャング・オブ・ニューヨーク」に続いてタッグを組んだ人間ドラマ。共演は「ヴェロニカ・ゲリン」のケイト・ブランシェット、「ヴァン・ヘルシング」のケイト・ベッキンセール、「クローサー」のジュード・ロウ、「パール・ハーバー」のアレック・ボールドウィン、「デイ・アフター・トゥモロー」のイアン・ホルム。

世界的映画監督と航空家になるのを夢にしている才能あふれる若き富豪、ハワード・ヒューズ。莫大な予算をつぎ込んで製作した映画『地獄の天使』は大ヒットし、航空会社の買収にも成功。そしてハワードは、軍飛行艇ハーキュリーズの開発に乗り出す。しかし空軍からは戦争の終結を理由にハーキュリーズの契約を取り消されることに。さらに彼は軍資金横領の疑いで公聴会に出席することになるが・・・。

賞は「ミリオンダラー・ベイビー」に持ってかれたが、日本での興行は「アビエイター」に軍配が上がるでしょう。何といっても見所は、ハワード・ヒューズの大物ぶりを見事に演じきったレオナルド・ディカプリオの演技。今までは、同世代を演じることが多かっただけに一皮むけている。特に飛行機の墜落シーンは、圧巻。

オフィシャルサイト:http://www.aviator-movie.jp/

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2005年3月28日 by p-movie.com