アザー・ファイナル

FIFAランキング最下位決定戦 ★★★☆☆
[02/オランダ・日] 1h17 3月1日よりシネクイントにて世界に先駆け独占ロードショー

[製作]ケッセルズクレイマー ROBOT
[監督]ヨハン・クレイマー
[出演]BHUTAN VS MONTSERRAT
[配給]ROBOT
[宣伝]ROBOT

[蹴球異文化交流:THE OTHER FINAL]
2002年6月30日、全世界が熱狂したワールドカップ決勝戦当日に最下位を決定する「もうひとつの決勝戦」が行なわれていた。FIFAランキング202位のブータンと203位モンテセラト。だがこの試合には大変な苦労があった。監督は200本以上のCMを手掛けているヨハン・クレイマー。世界に先駆け日本先行限定3週間ロードショー。

全世界のマスメディアから注目され、日本でも試合風景が少し放映されていたが、この試合は奇跡に近い開催だった。カリブ海の中で最も美しい島のモンテセラトからボートと飛行機を乗り継ぎ5日間掛けてブータン入り。しかし選手は長旅で体調を崩してしまう。しかも審判は見つからず、前途多難だった。

作品は、試合よりもサッカーを共通語として交流する両国の文化との出会いを描いていて、試合前の出来事の方が面白く、サッカーを知らない人でも楽しめる作品。今年公開されるドキュメンタリーは楽しめる作品が多い。

オフィシャルサイト: http://www.theotherfinal.jp

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2003年3月3日 by p-movie.com

戦場のピアニスト

第55回カンヌ映画祭パルムドール受賞 ★★★★☆
[02/仏・独・英・ポーランド]2h28 2月15日より日劇1ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー
[製作]ロマン・ポランスキー ロベール・ベンムッサ アラン・サルド
[原作]ウワディスワフ・シュピルマン(春秋社)
[監督]ロマン・ポランスキー
[脚本]ロナルド・ハーウッド
[出演]エイドリアン・ブロディ トーマス・クレッチマン フランク・フィンレイ
[配給]アミューズ・ピクチャーズ
[宣伝]マンハッタンピープル

[魂を揺さぶる真実の物語:The Pianist 全仏公開2002年10月2日]
2002年5月26日、キャリア40年にしてカンヌ映画祭のパルムドール賞を受賞したロマン・ポランスキー 監督の半世紀以上を経て自らの原体験と近い人生を送ったピアニストのウワディスワフ・シュピルマンの体験を映画化。出演は「マリーアントワネットの首飾り」のエイドリアン・ブロディ、「ブレイド2」の トーマス・クレッチマン、「私家版」のフランク・フィンレイ。

1939年、ナチスドイツがポーランドに侵攻した時、ウワディスワフ・シュピルマンはワルシャワの放送局で演奏するピアニストだった。ワルシャワ陥落後、ユダヤ人であるが故にゲットー(ユダヤ人居住区)に移され、飢えや無差別殺人に脅える日々を強いられる。やがて何十万人ものユダヤ人の移送が始まる。友人に助けられ、家族の中でたった一人収容所行きを免れたシュピルマンは、決死の思いでゲットーを脱出。瓦礫の山と化した街で必死に生きていく。だが、ある晩とうとう一人のドイツ軍将校に見つかってしまった…。

戦場を生き抜いたひとりの名ピアニストの驚くべき実話を描いた感動作品。約2時間30分のうち半分近くが、主人公ひとりのシーンでセリフも無くドキュメンタリータッチ。次に何が起こるか予測不可能で見ていてハラハラ。撮影もどこで撮ったのか驚いてしまうほど建物も粉々状態。そして過去一度も登場しなかった親切なドイツ人将校が登場。最後まで飽きさせない。

オフィシャルサイト: http://www.pianist-movie.jp/

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2003年2月16日 by p-movie.com

トランスポーター

スリルとサスペンスがフル・スロットル ★★★☆☆
[02/仏・米]1h34 2月1日より渋谷東急ほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]リュック・ベンソン、スティーヴ・チャスマン
[監督]ルイ・レテリエ、コリー・ユン
[脚本]リュック・ベンソン ロバート・マーク・ケイメン
[出演]ジィソン・ステイサム スー・チー マット・シュルツ フランソワ・ベルレアン
[配給]アスミック・エース
[宣伝]メイジャー

[世界射程の最新サスペンス・アクション:THE TRANSPORTER]
東京国際映画祭でも上映されたベンソン印のアクション・ムービー。世界から集められた出演者はガイ・リッチ-作品でお馴染みのジィソン・ステイサム、「ミレニアム・マンボ」のスー・チー、「ブレイド」シリーズのマット・シュルツ、「赤ずきんの森」のフランソワ・ベルレアン。監督はジェッド・リーの「Dannythe Dog」に次回作が決まったルイ・レテリエと「クローサー」のコリー・ユン。

フランク・マーティンは、高額な報酬と引き換えにどんな依頼でも正確に運ぶプロフェッショナルの運び屋。契約後は変更も再交渉にも一切応じない。新しい依頼は50kg未満の黒いバッグ。だがどうも中身が気になったフランクは中身を開けてしまうとそこには手足を縛られた女性が。運び終えた先で更に依頼を頼まれるが、それは彼を消す為のものだった。怒りのフランクは容赦ない制裁。自分のアジトに帰るが、後部座席には運んできた女性が逃げ潜んでいた。フランクに復讐の手と警察の捜査網が迫ってくる。

イギリス人の主役に、台湾人のヒロイン。アメリカ人の悪役に、主役を助けるフランス人の警部。監督は「ジャンヌ・ダルク」のサード助監督をしていたベッソンの弟子と、香港でアクション映画を数多く手掛けてきた人物。言語は英語と世界を射程距離にしているサスペンス・アクション。カー・アクションは「TAXi」並みの凄さ。それにしてもベッソンはアジアの女優好きね。次は韓国かな?

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2003年2月1日 by p-movie.com

ハリー・ポッターと秘密の部屋

魔法魔術学校更なる冒険 ★★★★☆
[02/英・米]2h41 11月23日より丸の内ピカデリー1・2ほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]マーク・ラドクリフ、マイケル・バーナサ、ダンカン・ヘンダーソン、クリス・コロンバス
[原作]J.K.ローリング(静山社刊)
[監督]クリス・コロンバス
[脚本]スティーブ・クローブス
[出演]ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント エマ・ワトソン ロビー・コルトレーン リチャード・ハリス
[配給]ワーナーブラザース
[宣伝]レオ・エンタープライズ

[さらに大きなスケールの第2作:Harry Potter and the Chamber of Secrets]
ホグワーツ魔法魔術学校のどこかにあると言われる秘密の部屋、その扉が50年ぶりに開かれた時に恐るべき冒険が始まった。『ハリー・ポッターと賢者の石』から1年、よりさらに大きなスケールで描かれる第 2作が登場。主要キャスト&監督は前作と同じ。新たな登場人物は、「裸足の 1500マイル」のケネス・ブラナー、「トレイン・スポッティング」のシャーリー・ヘンダーソン、「エンド・オブ・デイズ」のミリアム・マーゴーリズ、「ブリジット・ジョーンズの日記」のジェマ・ジョーンズ。

ハリーが、胸躍るホグワーツ魔法魔術学校での1年を終えた夏休み。ダースリー一家の元に戻っていたハリーの前に“家敷しもぺ妖精”のドビーが、学校に戻ってはならぬと警告する。そこへ親友のロン・ウィーズリーが空飛ぶ自動車で登場。夏休みを一緒に過ごしたロンとハリーに、いよいよ新学期がやってきた。親友ハーマイオニー・グレンジャーにも無事再会できた。2年生になったハリーを待ち受けていたのは前学期の活躍を知り、憧れの目でハリーを見つめる新入生たち。その中にはロンの妹ジニーや、カメラをもってハリーを追いかけるコリン・クリービーもいた。そして、「闇の魔術の防衛術」を担当する新任教師のキルデロイ・ロックハート。彼は魔法界で大ブレイク中のベストセラー作家で、猫なで声でハリーに近づいてくるが内心ではハリーをライバル視しているらしい。新学期を迎えたホグワーツは、不気味な出来事が次々と起こる。ハリーだけに聞こえる「殺してやる……八つ裂きにしてやる……!」という不吉な声。そして、壁に書かれた身の毛もよだつ警告の文字――そこにはこう書かれていた。「秘密の部雇は開かれたり。継承者の敵よ、気をつけよ」ホグワーツに伝わる「秘密の部屋」の伝説とは何なのか?ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は、ひそかに調べようとする。それは、計り知れない謎と、思いもよらない新たなる冒険の始まりだった。

さすが「ホーム・アローン」のクリス・コロンバス監督だけあって、構成パターンは前作と一緒。エピソードは満載で、本題の秘密の部屋に入る前でにインド映画のように休憩が必要。子供には後半がちょっと怖いし、分かりづらいかも。書体を変えた字幕で効果を付けていたが、こういう事が出来るのなら他の作品でもやって欲しい。ダニエル・ラドクリフは前作よりかなり背が伸びたようで、そこは上手く誤魔化していたが、声変わりだけは直せなかった(直さなかった)みたい。今回はエンド・クレジットが終わった後に、1シーンあるので最後まで席を立たないように。

オフィシャルサイト: http://www.harrypotter-jp.com/

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2002年11月18日 by p-movie.com

アバウト・ア・ボーイ

精神未熟なグータラ男の日記 ★★★★☆
[02/仏・英・米]1h40 9月14日より日劇3ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]ティム・ベバン エリック・フェルナー ジェーン・ローゼンタール ロバート・デ・ニーロ
[原作]ニック・ホーンビィ(文庫刊)
[監督]ポール・ウェイツ、クリス・ウェイツ
[脚色]ピーター・ヘッジズ
[出演]ヒュー・グラント ニコラス・ホルト トニ・コレット レイチェル・ワイズ ビクトリア・スマーフィット
[配給]ユナイテッド・インターナショナルピクチャーズ ファー・イースト
[宣伝]UIP映画

[珠玉のハートフルなドラマ:About a Boy 全米公開2002年4月26日]
ヒュー・グラントも惚れこんだという、「ハイ・フィデリティ」の原作者でもあるニック・ホーンビィの同名小説を映画化。英国では100万部突破のベストセラーで、「ブリジット・ジョーンズの日記」男性版登場と本年度 No.1のオープニングを記録している。ほかの出演者は、本作でデビューしたニコラス・ホルト、「シックス・センス」のトニ・コレット、「ザ・ビーチ」のビクトリア・スマ-フィット、そして「ハムナプトラ」シリーズのレイチェル・ワイズ。監督は「アメリカン・パイ」のポール&クリス・ウェイツ兄弟。

ウィルは、フリーマンという名字が示すとおり、何の束縛もなし、人生を謳歌している男。高級車を乗り回し、美容室でグルーミングに励み、クイズ番組とネット・サーフィンで時間をつぶす。毎日が日曜日な生活を満喫中の彼は、一期一会の交際相手を求め、今日もシングル・マザーのナンパに精を出す。一方、12歳のマーカスにとって、人生はもっと深刻なものだ。学校ではいじめの標的になり、情緒不安定な母親は自殺騒ぎを起こす始末。その母をたまたま病院へ運んだウィルに「いい人」の素質を見出したマーカスは、毎放課後ウィルのアパートへ通うようになる。マイペースな生活をかき乱され、迷惑顔のウィル。しかし、いつしか彼は、マーカスと過ごす時間を自分が楽しんでいることに気づく。そして、そんな彼の変化は、新しい恋のチャンスを呼び込むことになるのだが…。

責任の二文字と無縁の暮らしを送っていた男が、12歳の少年との関わりあいを通じて、「自分の人生に欠けていたものは何か?」に気づいていく。オトナになりきれないオトナの心情を等身大で描きながら、人間同士の絆・孤独・愛・家族といったテーマを浮き彫りにしていくという内容。ヒュー・グラントが惚れこんだだけあり、彼にピッタリの作品。彼のような生活に憧れる男性は日本にもいるのでは? ニコラス・ホルト演じるマーカスも、デビル眉毛で図々しい奴だけど何故だか憎めない。

オフィシャルサイト: http://www.uipjapan.com/aboutaboy/index.htm

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2002年9月14日 by p-movie.com