クリムゾン・リバー2

黙示録の天使たち 目覚めるのは神か悪魔か ★★★☆☆
[04/米]1h40 5月29日より日劇3ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]アラン・ゴールドマン
[監督]オリヴィエ・ダアン
[脚本]リュック・ベッソン
[出演]ジャン・レノ ブノワ・マジメル クリストファー・リー カミーユ・ナッタ
[配給]アスミック・エース ギャガ・ヒューマックス
[宣伝]アスミック・エース ギャガ・ヒューマックス

[THE CRIMSON RIVER 2 Angels Of The Apocalgpse]

『エイリアン』シリーズのようにジャン・レノ以外は、監督とキャストを代えていく第2弾。監督は間もなく「いつか、きっと」が公開のオリヴィエ・ダアン。共演は「ピアニスト」のブノワ・マジメル、「ロード・オブ・ザ・リング」のクリストファー・リー、日本初登場のカミーユ・ナッタ。

フランス・ロレーヌ地方。12世紀に建立された由緒ある修道院で、壁に掲げられたキリスト像から血が流れ出すという奇怪な事件が起こる。事件を追うニーマンス警視はそこに壁に埋め込まれた死体を発見する。一方、麻薬捜査を進めていた若手刑事レダの前に現れたキリストを自称する正体不明の男。そして事件の背後に潜む”黙示録の天使たち”。二人の刑事が追う別々の事件が一つになる時、ヨハネの黙示録に記された巨大な陰謀と七つの封印の謎が浮かび上がる。

早くも「スズメバチ」の監督で第3弾の企画も決まっているそう。 物語は、ベッソンの脚本らしくパターンは一緒で、無理矢理キリストの12人の使徒に謎られたよく分からない殺人捜査を追いながら、ラストでまとめて全部疑問点を解決してしまう作品。今回の相棒は若いブノワ・マジメルになったので、アクションシーンが満載。でも一番活躍しているのは、悪役で登場するヤマカシ軍団。そういえば、「YAMAKASI 2」は、もう出来たのだろうか?

オフィシャルサイト:http://www.cr2.jp/

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2004年5月31日 by p-movie.com

スキャンダル

一途な愛か禁断の誘惑か ★★★☆☆
[03/米]2h04 5月22日よりシネ・アミューズほかにて全国ロードショー

[製作]オ・ジョンワン
[原作]ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ「危険な関係」
[監督]イ・ジェヨン
[脚本]イ・ジェヨン キム・デウ キム・ヒョンジョン
[出演]ペ・ヨンジュン イ・ミスク チョン・ドヨン チョ・ヒョンジェ
[配給]シネカノン 松竹
[宣伝]樂舎

[Untold Scandal 韓国公開2003年10月2日 【R-18】]

フランスの恋愛心理小説の名作「危険な関係」を、18世紀の朝鮮李朝末期に置き換えた時代絵巻。ペ・ヨンジュンが映画初出演作品に選んだと言うだけで、話題沸騰中。共演は「情事」のイ・ミスク、「ハッピーエンド」のチョン・ドヨン、日韓共同制作ドラマの「STAR’S ECHO~あなたに逢いたくて~」のチョ・ヒョンジェ。監督は「情事」「純愛譜」のイ・ジェヨン。

時は18世紀末、李朝末期の朝鮮。政府高官ユ長官の妻チョ夫人は子宝に恵まれず、夫は16歳の側室を迎え入れようとしている。夫の前では婚礼の準備を気にかけるなど寛大な態度を見せるが、内心は穏やかではない。彼女は従兄弟のチョ・ウォンにある提案をする。花嫁のソオクを婚礼の前に妊娠させよ、と。チョ・ウォンにとってチョ夫人は初恋の人であったから、その彼女を奪ったユ長官への復讐になるし、チョ夫人にとっても夫への最大の復讐になるというわけだ。文武両道に長けているが、高位官職を嫌って書画の風雅を楽しみ、女たちとの戯れに日々を過ごしているチョ・ウォンは、好奇心旺盛な16歳の娘を落とすなど簡単すぎてつまらないと断る。彼の目下の狙いは、結婚前に急死した夫に9年間も貞節を守りつづけている未亡人、チョン・ヒヨンだった。そこで賭けが決まった。チョ・ウォンがヒヨンを落とせたら、チョ夫人は褒美として”かつて望んでいたけれど手に入らなかったもの”を差し出す。負けたらチョ・ウォンは僧侶になる。証拠はヒヨンが27年間守ってきた処女の血になった。

1959年の映画化ではジェラール・フィリップス、1988年版ではジョン・マルコヴィッチが演じた、冷血好色のプレイボーイ役に「冬のソナタ」のぺ・ヨンジュンが演じた官能絵巻。ほかにミロス・フォアマン監督の「恋の掟」や、現代に舞台を置き換えた青春ドラマ「クルーエル・インテンションズ」等もある。韓国の俳優は同じような役柄を演じるのは嫌がり、常に違う役を好むそう(だから、続編ものはほとんど無い)。オールヌードまで披露して挑んだ作品あけあってヨン様ファンにはたまらない作品だろうけど、「冬ソナ」チュンサンのファンには、イメージが崩れてショッキングだろう。

オフィシャルサイト:http://www.scandal-movie.com/

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2004年5月24日 by p-movie.com

ビッグ・フィッシュ

そして、幸せだけが残っていった ★★★★☆
[03/米]2h05 5月15日より日比谷スカラ座1ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]リチャード・D・ザナック/ブルース・コーエン/ダン・ジンクス
[原作]ダニエル・ウォレス「ビッグ・フィッシュ 父と息子のものがたり」(河出書房新社刊)
[監督]ティム・バートン
[脚色]ジョン・オーガストン
[出演]ユアン・マクレガー アルバート・フィニー ビリー・クラダップ ヘレナ・ボナム=カーター
[配給]ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
[宣伝]オフィス・エイト

[BIG FISH 全米公開2004年1月9日]

1998年に米国で発行されて以来、人々に愛されて映画化を待ち望まれていたベストセラーを、遂にティム・バートン監督がメガホンをとったファンタジー。出演は「ムーラン・ルージュ」のユアン・マクレガー、「エリン・ブロコビッチ」のアルバート・フィニー、「あの頃ペニー・レインと」のビリー・クラダップ 、「猿の惑星」のヘレナ・ボナム=カーター、「ブルー・スカイ」のジェシカ・ラング、「アルマゲドン」のスティーブ・ブシェミ、「レインメーカー」のダニー・デビート、「マッチスティック・メン」のアリソン・ローマン。

エドワード・ブルームは、彼が語るお伽話で有名になった人物。未来を予見する魔女のこと、一緒に旅をした巨人のこと、人を襲う森とその先にある美しい町のこと。彼が語る「人生のストーリー」に、誰もが楽しく、しあわせな気分になった。たった一人、息子のウィルを除いて。ジャーナリストとして活躍するウィルは、出産間近の妻、ジョセフィーンと共にパリで暮らしている。ウィルの結婚式の夜、父と息子は激しく口論した。祝宴で”息子が産まれた日に釣った巨大魚”の物語を話すエドワード。注目を集める父に、今夜の主役はエドワードではないと訴えるウィル。それ以来3年もの間、母親のサンドラを通じての、間接的な交流しか持たなくなっていた。そんなある日、サンドラから電話で、患っていた父の容態が悪化したことを知らされる。残された時間は、あとわずか。ウィルは妻と一緒に故郷へと向かう。

現在公開中の「みなさん、さようなら」と同じ設定だが、さすがティム・バートンらしくファンタジーのオンパレード。不思議なキャラクターも多数登場し、楽しいお伽噺。だが、いつもと違うのは、この作品は父と子の感動作でもあること。CMでは桃井かおりさんがコメントしているが、女性よりも男性に見て欲しい作品。

オフィシャルサイト:http://www.sonypictures.jp/movies/bigfish/

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2004年5月17日 by p-movie.com

フォーチュン・クッキー

母と娘が入れ替わった!! ★★★☆☆
[03/米]1h37 5月1日より新宿東急ほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]アンドリュー・ガン
[監督]マーク・ウォーターズ
[原作]メアリー・ロジャース
[脚本]ヘザー・ハッチ レスリー・ディクソン
[出演]ジェイミー・リー・カーティス リンゼイ・ローハン マーク・ハーモン ハロルド・グールド
[配給]ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)
[宣伝]リベロ

[Freaky Friday 全米公開2003年8月6日]

日本未公開だが、1976年にジョディ・フォスターが出演した母娘入れ替わりコメディーのリメイク作品。出演は「テイラー・オブ・パナマ」のジェイミー・リー・カーティス、「ファミリー・ゲーム 双子の天使」のリンゼイ・ローハン、「ワイアット・アープ」のマーク・ハーモン、「パッチ・アダムス」のハロルド・グールド。監督はインディーズ系の作品を撮っていて、これがメジャー作デビューのマーク・ウォーターズ。制作はウォルト・ディズニー・ピクチャーズ。

仕事も恋も完璧な精神科医の母親テスと、ロックバンドに夢中な15歳の娘アンナ。相手の気持ちが理解できないばかりに、顔をあわせれば衝突ばかりの二人。ある日いつもより激しい言い争いをした二人は、不思議な《フォーチュン・クッキー》のいたずらでお互いの身体が入れ替わってしまうことに。再婚を控えているテスに代わったアンナ、高校生に逆戻りしたテスの奮闘が始まる。

正月に公開された「あたしんち」も、同じネタ。この作品に影響されたのは間違いない。「転校生」や「山田ババアに花束を」と入れ替わりコメディーは、今までにもあったけど。どうして親子ものが作られなかったのか不思議なくらい面白い出来。特にカルチャーギャップとなる、言葉遣いやファッションネタが笑える。エンディングで、シリーズ化かと思われたけど実らず残念。それにしてもマーク・ハーモンは、老けたなー。

オフィシャルサイト:http://www.disney.co.jp/movies/fortune/

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2004年5月3日 by p-movie.com

ロスト・イン・トランスレーション

ソフィアから東京へのラブレター ★★★★☆
[03/米]1h42 4月17日よりシネマライズほか全国順次ロードショー

[製作総指揮]フランシス・フォード・コッポラ フレッド・ルース
[製作]ロス・カッツ ソフィア・コッポラ
[監督]ソフィア・コッポラ
[脚本]ソフィア・コッポラ
[出演]ビル・マーレイ スカーレット・ヨハンソン ジョバンニ・リビシ アンナ・ファリス 田所豊
[配給]東北新社
[宣伝]ファントム・フィルム

[Lost in Translation 全米公開2003年10月3日]

ソフィア・コッポラが自らの来日体験をヒントに、全編東京で撮影した監督第2作。第76回アカデミーオリジナル脚本賞を受賞している。出演は「チャーリーズ・エンジェル」のビル・マーレイ、「真珠の耳飾りの少女」のスカーレット・ヨハンソン、「ヘブン」のジョバンニ・リビシ、「最終絶叫計画」のアンナ・ファリス。

ハリウッド・スターのボブ・ハリスは、ウィスキーのコマーシャルの撮影のため来日する。日本人スタッフから歓待を受けた彼は嬉しさを感じる一方で、慣れない国にいる不安感も覚え始めていた。時差ボケも重なり、ボブは眠れない夜を過ごしていた。同じホテルにフォトグラファーの夫の仕事に同行してきた若妻のシャーロットが滞在していた。仕事に追われる一方の夫となかなか一緒にいることができない彼女は、言い知れぬ孤独と不安にさいなまれていた。仕事に疲れぐっすりと眠る夫の隣りで、シャーロットもまた眠れない夜を過しているのだった。翌朝、エレベーターに乗りあわせたシャーロットと視線を交わしたボブは、彼女のさりげない笑顔に心が救われる想いを感じる。

海外での公開時は日本語のセリフに英語の字幕を出さないで、主演二人の気持ちを体験できるようにしたそうだが、日本人には状況が全て分かってしまうので、二人の戸惑うカルチャー・ギャップコメディーにしか見れない。海外に行って似たような体験をしたことがある人は、感情移入できるだろう。作品のほとんどが、パークハイアット東京。よく来日するスター御用達のホテルで、記者会見を行なうところ。ソフィアも、ココで会見を行なった。内容は、親子ほど離れた男女によるプラトニック・ラヴ。「真珠の耳飾りの少女」もそうだし、スカーレットにはこの路線を続けて欲しい。

オフィシャルサイト:http://www.lit-movie.com/

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2004年4月18日 by p-movie.com