イン・ハー・シューズ

私たちは何度もすりむいて、自分だけの靴をみつける ★★★★☆
[05/米]2h11 11月12日より有楽座にて全国東宝系にてロードショー

[製作]リドリー・スコット、キャロル・フェネロン、リサ・エルジー、カーティス・ハンソン
[原作]ジェニファー・ウェイナー
[監督]カーティス・ハンソン
[脚本]スザンナ・グラント
[出演]キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン
[配給]20世紀フォックス映画
[宣伝]20世紀フォックス映画

[In Her Shoes:全米公開2005年11月]
「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのキャメロン・ディアス演じるモテモテだけど無職のマギーと、「アバウト・ア・ボーイ」のトニ・コレット演じる優秀な弁護士だけど恋はうまくいかない姉ローズと、「愛と追憶の日々」のシャーリー・マクレーン演じる祖母による3大女優による人間ドラマ。同名ベストセラー小説を「8 Mile」「L.A.コンフィデンシャル」のカーティス・ハンソン監督が映画化。なんと製作は、リドリー&トニー・スコット兄弟。

マギーの毎日は、浮かれたパーティみたいにふわふわしている。ゴージャスなルックス、でも無責任で定職もお金もない。姉のローズは、成功した弁護士。素敵な靴をクローゼットにたくさん持っているけれど、堅物で恋はいつもうまくいかない。小さいころに母を亡くしたふたりは最良の友達でもあり、やっかいな存在でもある。ある日、決定的な事件を引き起こしたマギーは、ローズと大喧嘩して居候していた彼女の部屋から追い出されてしまう。ついに居場所をなくしてしまったマギーには、夢を叶えたくても叶えられない問題があった。でも偶然、自分に祖母がいることを知ったマギーは、フロリダに住む祖母エラを訪ねて旅に出る。それは、今まで知らなかった本当の自分を発見する旅でもあった。

キャリアはあるけれど、女としての自信がない姉。ルックスは抜群だけれど、仕事さえない妹。そんな正反対の姉妹の葛藤という“女性映画”な題材を、“男のドラマ”が得意なC・ハンソンとリドリー&トニー・スコット兄弟が製作した作品。自分の足にピッタリ合った靴を探す、放浪のシンデレラ物語。今年の秋は、泣ける作品が多い。

オフィシャルサイト:http://www.foxjapan.com/movies/inhershoes/

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2005年11月14日 by p-movie.com

ALWAYS 三丁目の夕日

夢と希望の国民エンタテインメント映画 ★★★★★
[05/日]2h13 11月5日より日劇2にて全国公開

[原作]西岸良平「三丁目の夕日」(小学館/ビッグコミックオリジナル)
[監督]山崎貴
[脚本]山崎貴、古沢良太
[出演]堤真一 薬師丸ひろ子 吉岡秀隆 小雪 堀北真希 もたいまさこ 三浦友和
[配給]東宝株式会社
[宣伝]東宝(株)宣伝部

1974年から連載が始まり現在も連載中の「三丁目の夕日」を、「ジュブナイル」「リターナー」の山崎貴監督が映画化した心温まるヒューマン・ドラマ。出演は、「姑獲鳥の夏」の堤真一、「鉄人28号」の薬師丸ひろ子、「博士の愛した数式」の吉岡秀隆、「ラストサムライ」の小雪、「深紅」の堀北真希、「バーバー吉野」のもたいまさこ、「茶の味」の三浦友和。

昭和33年、東京タワーが完成するこの年、夕日町三丁目では個性豊かな住民たちが暮らしていた。そんなある日、短気だが家族思いの父・則文と優しい母・トモエ、やんちゃな息子・一平が暮らす自動車修理工場・鈴木オートに、青森から六子が集団就職で上京してきました。一方、工場の向かいに住み、何かと則文と反発しあう駄菓子屋・茶川商店の店主茶川竜之介は、三流少年誌に小説を執筆しつつ細々と生活するしがない小説家。そんな彼が恋心を抱く一杯飲み屋のおかみ・ヒロミのところに、引き取り手のない少年が連れられてきました。ヒロミの店で酔っ払った茶川は、ひょんなことから彼の世話をすることになるのですが…。

昭和33年の1年間を通して描く、夢と希望いっぱいの珠玉の感動と希望の物語。こういう人情味溢れる作品は、松竹が得意とする映画だがVFXジャンルを開拓した山崎監督ならではの作品だし、予算的にも無理かな(「日本沈没」も東宝へ移ったし)。 VFX作品は、見終わっても残らない作品が多いが、この作品は例外。というか、こういう使い方もあったのかと感心。今回は、完璧に子役にやられた。これが、ビックリする位に昭和顔をしている。

オフィシャルサイト:http://www.always3.jp/

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2005年11月7日 by p-movie.com

ビューティフル ボーイ

出会いたい、ほんとうの自分に。 ★★★★☆
[03/泰]1h59 10月15日より新宿シネマスクエアとうきゅうにてロードショー

[製作]エカチャイ・ウアクロンタム
[監督]エカチャイ・ウアクロンタム
[脚本]エカチャイ・ウアクロンタム、デスモンド・シム・キム・ジム
[出演]アッサニー・スワン、井上京子、兵頭裕香、パリンャー・ジャルーンポン
[配給]アートポート

[Beautiful Boxer:タイ公開2003年11月28日]
日本でも井上京子と異種格闘技をしたことがある、ムエタイ選手のパリンャー・ジャルーンポンの幼少から性転換をした1年後までを描いたドラマ。主演はオーディションで選ばれてこの作品で俳優デビューした元ムエタイ選手のアッサニー・スワン。井上京子も本人役で登場し、パリンャ-も特別出演している。ほか「沙羅双樹」の兵頭裕香が、ファン役で出演している。監督は、舞台の演出を数多く手掛けているエカチャイ・ウアクロンタム。

かつて、化粧をして、試合前に女らしいしなやかな踊りを舞い、対戦相手の頬にキスをする、最強のムエタイ選手がいた。観客の中には、客寄せのためのパフォーマンスだと思い、神聖なムエタイを汚す行為だと怒りだす者もいた。しかし、彼は、幼い頃から自分のことを男の体に生まれてしまった女だと信じ、本当の自分をさがし求めていたのだった…。

タイでオカマ作品といえば「アタックナンバー・ハーフ」があるが、こちらは笑えるシーンもあるがかなり真面目に描かれた作品。監督は念入りにリサーチを重ねて脚本を練っているので、タイ映画の中では物語はしっかりしていて見応えアリ。ぜひ、女性に見て欲しい作品。

オフィシャルサイト:http://www.beautifulboy.jp/

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2005年10月17日 by p-movie.com

この胸いっぱいの愛を

未来からの黄泉がえり ★★★☆☆
[05/日]2h04 10月8日より全国東宝系にてロードショー

[製作]平野隆
[原作]梶尾真治「クロノス・ジョウンターの伝説」(朝日ソノラマ刊)
[監督]塩田明彦
[脚本]鈴木謙一、渡辺千穂、塩田明彦
[出演]伊藤英明、ミムラ、勝地涼、宮藤官九郎、富岡涼、臼田あさ美
   吉行和子、愛川欽也、古手川祐子、中村勘三郎、倍賞千恵子
[配給]東宝株式会社
[宣伝]東宝(株)宣伝部

塩田明彦監督の「黄泉がえり」スタッフが再結集し、もうひとつの優しい奇跡の物語を再び贈る。出演は、「海猿」の伊藤英明、「着信アリ2」のミムラ、「亡国のイージス」の勝地涼、「世界の中心で、愛をさけぶ」の宮藤官九郎。

鈴谷比呂志は、かつて祖母に預けられ1年間を過ごした思い出の町、北九州・門司へ出張する。懐かしさのあまり当時過ごした旅館を訪れた彼は、一人の少年と出くわす。それは当時ヒロと呼ばれていた20年前の自分自身だった。鈴谷は20年前の門司にタイムスリップしたのだ。その周辺には鈴谷と同様に現代からタイムスリップした人達がいた。彼らは自分が戻りたい時間に戻されていたのだった…。実は鈴谷は、想いを寄せていた年上の女性・青木和美が、難病の手術を受けずに死んでいった過去を持っていた。しかし彼女は今は自分の前で生きている…。このままでは鈴谷は再び、ヒロは“和美の死”という悲しみに直面してしまう…。

今年は、タイムスリップ作品が多いけど、これはもどき作品。「タイムコップ」という作品で、同じ人物は一緒になるとどちらも存在出来ないというオチだったが、これがそうだとこの作品は成立しないと思ったら、意外なオチだった。未来からの旅人たちが繰り広げる「黄泉がえり」って、「いま、会いにゆきます」だよね?

オフィシャルサイト:http://www.kono-ai.com/

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2005年10月10日 by p-movie.com

がんばれ!ベアーズ<ニュー・シーズン>

ルール無用な、落ちこぼれチームがやってきた! ★★★☆☆
[05/米]1h53 9月23日よりみゆき座ほかにて全国ロードショー

[製作]J・ゲイヤー・コシンスキー/リチャード・リンクレイター
[原作]ビル・ランカスター
[監督]リチャード・リンクレイター
[脚本]ビル・ランカスター、グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
[出演]ビリー・ボブ・ソーントン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、グレッグ・キニア
[配給]UIP
[宣伝]マンハッタンピープル

[BAD NEWS BEARS:公開2005年7月22日]
1976年から、シリーズ3作が製作された「がんばれ!ベア-ズ」。3作目は何故か日本にまで遠征に来ていたが、約30年ぶりに新たなテイストで帰ってきた。今回は「スクール・オブ・ロック」の監督で、コーチのバターメイカーには、飲んだくれで女好きのキャラが定着しているビリー・ボブ・ソートンが演じている。

かつては元マリナーズのピッチャーだったバターメイカーだが、今では飲んだくれの害虫駆除稼業。そんな彼に少年野球コーチの話が舞い込む。金のためだと渋々引き受けたのはいいけれど、「ベアーズ」の選手たちは彼以上にヤル気がなく、彼以上に個性的な面々。ところがバターメイカーの娘アマンダと、名うての不良ケリーが加わったことで、ダメチームが徐々に変わっていく。そこから彼らは連戦連勝!ベアーズの快進撃が始まる!

原作が良く出来ているので、オリジナルを現代に置き換えているだけなのだが、バターメイカーをビリー・ボブ・ソートンが演じているので、過激にパワーアップ。とてもじゃないが、ファミリーではお勧めできない。でも「スクール・オブ・ロック」の監督だけあり、構成や話のテンポは上手い。あのクラシックの音楽が懐かし度を盛り上げる。ぜひ、オリジナルを見てから鑑賞して欲しい。

オフィシャルサイト:http://www.bears-movie.jp/top.html

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2005年9月26日 by p-movie.com