四日間の奇蹟

君と過ごした四日間を僕はズット忘れない ★★★★☆
[05/日]1h58 6月4日より丸の内東映ほか全国東映系にて全国公開

[原作]浅倉卓弥(宝島社刊)
[監督]佐々部清
[脚本]砂本量、佐々部清
[出演]吉岡秀隆、石田ゆり子、尾高杏奈、中越典子、松坂慶子、西田敏行
[配給]]東映(株)
[宣伝]東映(株)映画宣伝部

第1回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した浅倉卓弥の同名小説を「陽はまた昇る」「半落ち」「チルソクの夏」の佐々部清が映画化。出演はドラマ「Dr.コトー診療所」の吉岡秀隆&石田ゆり子、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の尾高杏奈、「るにん」の松坂慶子、「ゲロッパ」の西田敏行。

如月敬輔は将来を嘱望されたピアニストであった。だが、敬輔がロンドン留学中に暴漢に襲われた千織親子を助けようとして千織の命と引き換えに、左手の薬指の神経を断裂してしまう。その日を境に敬輔は2度と人前でピアノに触れることはなく、その手は白い手袋で隠されてしまった。そんな衝撃的な運命で出会った二人は帰国し、日本各地の施設を千織のピアノ演奏で慰問することに心の安らぎを覚えていた。キラキラと輝く海に浮かぶ島にある療養センターを慰問に訪れると、岩村真理子が待っていた。真理子にとって敬輔は12年ぶりに再会を果たした、忘れられない初恋の人だったのだ。翌日、演奏会が終わり、中庭の風車の下で遊ぶ真理子と千織だったが、天候が急転し突然の落雷が2人を直撃する。傷を負った真理子の命の期限はあと四日。残酷な宣告がなされた時、彼らの前に信じられない奇蹟が起こった。

「転校生」「秘密」「フォーチュン・クッキー」のような、入れ替わり作品。だがこちらは、笑いは無くて深刻に描いたシリアスもの。何故、四日間なのかは疑問だが、演技派をキャスティングしただけあり、かなりの泣ける作品になっている。

オフィシャルサイト:http://4kiseki.biglobe.ne.jp/

.

カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2005年6月6日 by p-movie.com

真夜中の弥次さん喜多さん


お伊勢参りへ行こうぜベイビー ★★★★☆
[05/日] 2h04 4月2日よりシネマライズ池袋&シネマサンシャインほか全国順次ロードショー
(C) 2005YAJI×KITA

[製作] 小川真司 宇田充 藤田義則
[原作] しりあがり寿
[監督] 宮藤官九郎
[脚本] 宮藤官九郎
[出演] 長瀬智也 中村七之助 阿部サダヲ 森下愛子 岩松了 古田新太 松尾スズキ
[配給] アスミック・エース
[宣伝] アスミック・エース

「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」「アイデン&ティティー」「ゼブラーマン」の脚本、「13階段」「福耳」の出演として幅広く活躍中の宮藤官九郎が、遂に監督へ進出。出演は「ソウル」の長瀬智也、「ラストサムライ」の中村七之助、「下妻物語」の小池栄子、「バトル・ロワイヤル2」の竹内 力、「青い車」のARATA、「ピンポン」の荒川良々。
ワイルドで男らしい商家の若旦那、弥次さん。美男でヤク中の役者、喜多さん。二人はディープに愛し合っている。喜多さんのヤク中を治すため、二人は「何でも願いが叶う」というお伊勢参りの旅に出る。幾多の宿を渡り歩き、弥次さんと喜多さんが目指す旅のゴールにあるものとは…果たして何?

クドカンワールド炸裂の大バカ映画。江戸から始まり、笑い・喜び・うた・王の宿の章と分かれながら進んでいく青春ロードムビー。なんと作品は、途中で終わってしまう。でもシリーズ化の予定はないとか。何で?

オフィシャルサイト:http://www.yajikita.com/

.

カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2005年4月4日 by p-movie.com

CHARON

笑ってたんだぜ…たまらなかったよ。 ★★★★☆
[04/日]1h29 2月19日よりテアトル池袋にてレイトショー

[製作]高橋 玄 川本淳市
[監督]高橋 玄
[脚本]高橋 玄
[出演]川本淳市 水上竜士 森崎めぐみ
[配給]ゴールデン・ネットワーク
[宣伝]グランカフェ・ピクチャーズ

脚本の完成度の高さから企画段階で、香港のゴールデン・ネットワーク(「マッハ!」「メイド・イン・ホンコン」)が世界配給を決定し、国際市場に進出している日本初国際配給作品。出演は数々のOVで主役を張る川本淳市、「シンレッド・ライン」の水上竜士、「人間交差点」の森崎めぐみ。監督は「嵐の季節」「突破者太陽傳」「銀の男」の高橋 玄。

作家・勝木大は、結婚相談所で「一切の性生活の不在」「私生活に干渉しないこと」「私を養わないこと」という奇妙な条件を提示した太田秀子と結婚した。だが、作家の妻となった秀子は、書店の店員・川杉由都、そしてギャングの示現道男と暮らす娼婦・カロンという3つの顔を持つ多重生活者。ある日、客に殺されかけたカロンは、自己防衛で傷害事件を起こす。カロンと道男の関係が変わり始めたその頃、夫である勝木は、妻が娼婦・カロンであると知り、客としてカロンをホテルの部屋に呼んだ。その翌日、カロンは町から姿を消した。夫と恋人にそれぞれ最後の食事をテーブルに残して。元夫である勝木と、元恋人の道男は、それぞれ別の道からカロンの足取りを追う中で出会い、共にカロンを探す旅に出る。そして、作家とギャング、ふたりの男が辿り着いた旅の先に見たものは、彼女がカロンと名乗り続けた悲しい謎の解答だった。

製作費2000万円、撮影期間11日ながら35ミリ撮影されたインディーズ映画。それはまるで、大人の御伽話。なんともラストが、すがすがしく満足度バッチリ。上映時間が短いので、その後に飲みにも行ける。ちなみに「カロン」とは冥王星のこと。

オフィシャルサイト:http://www.movie-charon.com/

.

カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2005年2月21日 by p-movie.com

ゴジラ FINAL WARS

シリーズ50年、遂に最終作 ★★★★☆
[04/日]2h05 12月4日より日劇2ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]富山省吾
[監督]北村龍平
[脚本]北村龍平 三村渉 桐山勲
[出演]松岡昌宏 菊川怜 宝田明 ドン・フライ 水野真紀 北村一輝 ケイン・コスギ 伊武雅刀 水野久美
[配給]東宝株式会社
[宣伝]東宝(株)宣伝部

[GODZILLA FINAL WARS]
1954年の1作目から数えて50年。28作目にして遂に最終作を迎えるファイナル・ウォーズ。出演は TOKIOの松岡昌宏、「インストール」の菊川怜、格闘家のドン・フライ、「あずみ」の北村一輝、「デビルマン」の舟木誠勝、「冬物語」の水野真紀、「マッスルヒート」のケイン・コスギ、「ヒート・アフター・ダーク」の泉谷しげる、「ゴジラ(54)」の宝田明、「怪獣大戦争」の水野久美。監督は、DJ役で出演もしている「ヴァ-サス」「アライブ」の北村龍平。

度重なる戦争と核実験。発達しすぎた科学は地球の環境を歪め、その結果多くの巨大怪獣を生み出すこととなった。地球防衛軍は、対怪獣用戦力としてミュータントを集めた特殊部隊を組織した。ある日、北海道沖で未知の怪獣のミイラが引き上げられる。その調査のために、ニューヨークの国連本部から科学者の音無美雪が派遣される。隊員の尾崎は、その調査の身辺警護のために音無に同行することとなる。ちょうどその頃、世界で怪獣たちが出現。だが突如巨大円盤が現れ、怪獣を消滅させた。円盤から現れた異性人は“X星人”と名乗り、地球人との交友関係を求めてきた。世界各国の首脳たちは、手を結ぶ決断をするのだが…。

ここ数年間の「ゴジラ」作品は、「ハム太郎」と同時上映で90分位の子供向け作品となっていた。が、今回の「ハム太郎」は「犬夜叉」との2本立てとなり、本作は2時間の長編に。しかも最終作ということで、今までに「ゴジラ」シリーズで登場した怪獣が、ほぼ登場。アメリカ版「GODZILLA」も“ジラ”として笑いを誘う。また初期のゴジラシリーズに出演していた宝田明、水野久美、佐原健二や、前作にも登場した小美人役で長澤まさみ&大塚ちひろ も再登場と新旧ファンにもたまらないキャスティング。お馴染みとなったサプライズゲストも多い。ミニラのシーンが幼稚だが、あとは大人鑑賞向け作品。

オフィシャルサイト:http://www.godzilla.co.jp/

.

カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2004年12月6日 by p-movie.com

ハウルの動く城

ふたりが暮らした動く城 ★★★☆☆
[04/日]1h59 11月20日より日比谷映画ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]スタジオジブリ
[原作]ダイアナ・ウィーン・ジョーンズ「魔法使いハウルと火の悪魔」(徳間書店刊)
[監督]宮崎 駿
[脚本]宮崎 駿
[声出演]倍賞千恵子 木村拓哉 美輪明宏 我修院達也 神木隆之介 大泉洋 加藤治子
[配給]東宝
[宣伝]メイジャー

[HOWL'S MOVINGCASTLE]
「千と千尋の神隠し」から3年ぶり、宮崎 駿監督の作品はイギリスの児童文学作家ダイアナ・ウィーン・ジョーンズ原作の「魔法使いハウルと火の悪魔」。今年の9月に開催されたベネチア国際映画祭にてオゼッラ賞を受賞。

舞台は、19世紀末の欧州の近未来画家たちが思い描いた、魔法と科学が混在する世界。ある日、18歳の少女ソフィーは荒地の魔女に呪いをかけられ、90歳の老婆になってしまう!そんな彼女の前に現れたのが、魔法使いのハウル。ふたりは、ハウルの居城で奇妙な共同生活を始めるが、その巨大な城は、なんと4本の足で歩き、人々が恐れおののく「動く城」だった。

ソフィーと魔法使いハウルの戦火の恋を通して、生きる楽しさや愛する喜びを描く物語。今回は余計な予備知識なく素直に見て欲しいそうで、宣伝活動は内容の詳細や解説等をしていないそう。それにしては、物語は唐突に始まり、唐突に終わるという、細かい説明なしに突っ走っていたように感じるので、解説が欲しい。宮崎監督は、自分自身でも物語は把握していないと不思議なコメントを残しているし。どうも「天空の城ラピュタ」と「魔女の宅急便」に、「千と千尋の神隠し」の脇キャラをまぶしたような作品で、新鮮味がなく、いつもの見終わった後の満足感は物足りない。もう一つ位、エピソードが欲しいところ。

オフィシャルサイト:http://www.howl-movie.com/

.

カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2004年11月22日 by p-movie.com