海猿

感動の海洋エンターテインメント ★★★☆☆
[04/日]1h59 6月12日より日劇2ほかにて全国公開

[製作]亀山千広 阿部秀司 武政克彦 島谷能成
[原作]佐藤秀峰(小学館ヤングサンデーコミックス)
[監督]羽住英一郎
[脚本]福田 靖
[出演]伊藤英明 加藤あい 海東健 香里奈 伊藤淳史 杏子 國村隼 藤竜也
[配給]東宝株式会社
[宣伝]東宝(株)宣伝部

「踊る大捜査線」のスタッフが描いた海洋エンターテインメント。出演は「陰陽師」シリーズの伊藤英明、「新宿少年探偵団」の加藤あい、「村の写真集」の海東健、「深呼吸の必要」「天国の本屋~恋火」の香里奈、「ロボコン」の伊藤淳史、「レディ・ジョーカー」の國村隼、「アカルイミライ」の藤竜也。監督は「踊る大捜査線」シリーズ全てで演出補をしていた羽住英一郎。

海上保安庁の中でも、優秀な者のみが参加できる潜水技術課程研修。海難救助の最前線にして、もっとも死に近い職場である<潜水士>を目指す若者たち14名が、50日に及ぶつらく厳しい訓練を受ける。仙崎大輔も、その1人だ。大輔は、主任教官・源に工藤とバディを組むように命じられる。常に足をひっぱる存在だった工藤だが、2人は数々の訓練を協力しあい着実にこなしていく。大輔は厳しい訓練も仲間との友情、そして環菜との出会いで乗り切れると思っていた。ある事故が起きるまでは・・・。

海保潜水士の過酷な研修過程を描いた作品だが、ジャンルはスポ根に似ている。タイトルは、研修中に外出許可が出ると飲み屋で猿のように暴れるとこからきている。この酒がきっかけで恋に発展するが、これって「男女7人」と同じパターン。エンド・ロール後に第2弾のシーンが入ってるが、まだ製作は決まっていない。

オフィシャルサイト:http://www.umizaru.jp/

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2004年6月14日 by p-movie.com

天国の本屋~恋火

願いはかなう。想いは伝わる。 ★★★★☆
[04/日]1h51 6月5日より丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]久松猛朗
[原作]松久淳+田中渉 「天国の本屋」(かまくら春秋社刊) 「恋火」(小学館刊)
[監督]篠原哲雄
[脚本]狗飼恭子 篠原哲雄
[出演]竹内結子 玉山鉄二 香里奈 新井浩文 大倉孝二 斉藤陽一郎 香川照之 原田芳雄
[配給]松竹株式会社
[宣伝]メイジャー

ロング・ベストセラーとなった「天国の本屋」と第3作の「恋火」を1つの作品として映画化した心温まる感動作。出演は、「リング」「イノセントワールド」の竹内結子、「ロッカーズ」の玉山鉄二、「深呼吸の必要」「海猿」の香里奈、「ラブドガン」の新井浩文、「ピンポン」の大倉孝二、「うつつ」の斉藤陽一郎、「赤い月」の香川照之、「父と暮らせば」の原田芳雄。監督は「洗濯機は俺にまかせろ」「きみのためにできること」「木曜組曲」「命」「オー・ド・ヴィ」「昭和歌謡大全集」の篠原哲雄。

商店街の花火大会開催に奔走している香夏子は、伝説の”恋する花火”を復活させるため、ある花火師を探し出す。しかしその男・瀧本は花火師を捨てており、自暴自棄な生活を送っていた。同じ頃、天国では、生きているのに何故か「天国の本屋」で働くことになったピアニストの健太が、子供の頃憧れていたピアニスト・翔子(天国では、死んだ年齢から歳をとらない)と再会する。彼女は、ある事件がきっかけで、ピアノを弾けなくなっていた。天国と地上のふたつの出会い。花火とピアノ。果たしてそれらを繋ぐものとは?健太が天国に連れて来られた理由とは?”恋する花火”の行方は?そして健太と香夏子の関係は?

「深呼吸の必要」は沖縄が舞台だったが、こちらの舞台は北海道。香里奈は両作に出演している。原作は両方とも読んでないが、2つの作品を合わせたのは成功していると思う。天国と地上のエピソードが、交互に登場して最後に1つに纏まる構成。かなり強引な展開もあり、気になる箇所もあるがファンタジー好きには見て欲しい作品。「黄泉がえり」「星に願いを。」に続き又もや死をテーマにした作品に取り組んだ竹内結子は、今回一人二役までこなしている。篠原監督は様々なジャンルの作品を製作しているが「月とキャベツ」「はつ恋」のような、ノスタルジー色の強い作品が一番上手いと思う。

オフィシャルサイト:http://www.h-bs.jp/

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2004年6月7日 by p-movie.com

死に花

もうひと花ふた花ボクらの花を咲かせましょう ★★★★☆
[04/日]2h00 5月8日より丸の内東映ほかにて全国公開

[製作]横溝重雄 大里洋吉 早河洋
[原作]太田蘭三(角川書店刊)
[監督]犬童一心
[脚本]小林弘利 犬童一心
[出演]山崎努 青島幸男 谷啓 宇津井健 長門勇 松原智恵子 星野真理 藤岡琢也 森繁久彌
[配給]東映(株)
[宣伝]東映(株)映画宣伝部

平均年齢73歳の日本を代表する名優を集めた、心を再生させる感動のエンタテインメント。出演は「世界の中心で、愛をさけぶ」の山崎努、「明日があるさ THEMOVIE」の青島幸男、「釣りバカ日誌」シリーズの谷啓、「シベリア超特急3」の宇津井健、「かっ鳶五郎」の長門勇、「おにぎり」の松原智恵子、「虹をつかむ男 南国奮斗編」の星野真理、「極道の妻たち」の藤岡琢也、「新サラリーマン専科」の森繁久彌。監督は「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心。

東京郊外の瀟洒な老人ホームで悠々自適の日々を送る老人達に、ある日突然に仲間の死が訪れた。亡き友の遺した「死に花」というタイトルのノートには穴を掘りまくって銀行から17億を強奪するという衝撃的な計画が記されていた!しかもその標的は、責任を押し付けられ理不尽なリストラにあった事に無念を抱く、伊能の勤めていた銀行である。練りに練られた大胆不敵な計画に盛り上がる一同。しかし、突き進む5人の前には、驚愕の展開が待ち受けていた。そして亡き友の計画に隠された”真の目的”は別にあった。

作品は17億円の強奪計画がメインになっているが、その前にきっかけとなる「死に花」計画の立案者の自身がプロデュースした葬式と、その後の火葬場で起こったエピソードの方が印象に残った。これが究極の愛でしょう。メインの強奪計画も予測不可能な展開。これ、海外で上映されても受けそう。

オフィシャルサイト:http://shinibana.jp/

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2004年5月10日 by p-movie.com

油断大敵

刑事と泥棒の本当にあった話 ★★★★☆
[03/日]1h15 1月17日よりスバル座にて全国公開

[製作]成澤章 笠原和彦 石川富康 升水惟雄
[原作]飯塚訓「捕まえるヤツ 逃げるヤツ」(文藝春秋社刊)
[監督]成島 出
[脚本]小松興志子 真辺克彦
[出演]役所広司 柄本明 夏川結衣 菅野莉央 前田綾花 水橋研二 津川雅彦 奥田瑛二 淡路恵子
[配給]ゼアリズエンタープライズ ケングルーヴ
[宣伝]ライスタウンカンパニー

「ザ・中学教師」「お引越し」「空がこんなに青いわけがない」などの助監督として参加し、「シャブ極道」「恋極道」「少女」「笑う蛙」「T.R.Y」の脚本を担当した成島 出の念願だった監督デビュー作品。元刑事の飯塚訓による実体験を基にした原作を映画化。出演は、「東京原発」の役所広司、「ドラッグストアガール」の柄本明、「座頭市」の夏川結衣、「仄暗い水の底から」の菅野莉央、「BORDER LINE」の前田綾花、「サル」の水橋研二、「いつかA列車に乗って」の津川雅彦、「海は見ていた」の奥田瑛二 「ぷりてぃ・ウーマン」の淡路恵子。

関川仁は妻を亡くし、駐在勤務から離れて泥棒刑事になったばかりの新米刑事。ある日、ひょんなことから仁はプロの大泥棒・猫田定吉を捕まえる。刑事っぽくない実直な仁に惹かれたネコは、「捕まえるヤツがとろいんじゃ、逃げるヤツも面白くねえ」と泥棒テクを教え始める。ネコに刺激されて、刑事の仕事が大好きな仁は泥棒専門刑事として腕を磨いていく。「逃げんなよ!きっと本物の泥棒刑事になっから!」ここから奇妙な真剣勝負、刑事と大泥棒の追いつ追われつが始まる。

本当にこんな事あったの?と驚いてしまう物語。これは、実際の刑事からするとファンタジーの世界だろう。まるでコミックのようなミラクルの世界。男でひとつで必死に育てきた娘の親離れに、思わず取調室で泥棒に相談する刑事には、思わず感動してしまった。それにしても夏川結衣は、なんでこんなにも幸薄い役しかやらないんだろう。

オフィシャルサイト:http://www.yudantaiteki.com/

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2004年1月18日 by p-movie.com

最後の恋,初めての恋

永遠の愛を信じたいと願う恋人たちへ ★★★☆☆
[03/日・中]1h58 12月20日よりシネスイッチ銀座&シネ・リーブル池袋ほかにて全国公開

[製作]牛山拓二
[監督]当摩寿史
[脚本]当摩寿史 長津晴子 山村祐二
[出演]渡部篤郎 シュー・ジンレイ ドン・ジェ チェン・ボーリン 松岡俊介 津田寛治 筧利夫 石橋凌
[配給]松竹
[宣伝]ムービーアイ・エンタテインメント

[涙と感動のラブ・ストーリー:最后的愛 最初的愛]

上海を舞台にオールロケーションで製作された日中合作の感動ラブストーリー。出演者は、「大河のー敵」の渡部篤郎、「スパイシー・ラブスープ」のシュー・ジンレイ、「至福の時」の ドン・ジェ、「藍色夏恋」のチェン・ボーリン、「白痴」の松岡俊介、「Is-A」の津田寛治、「命」の筧利夫、「AIKI」の石橋凌と、日・中・台から集められた。監督は「うつつ」の当摩寿史。

2003年の上海。日本の自動車メーカー、イムラ自動車の東京本社から上海支社に転任してきた早瀬高志には、辛い過去があった。婚約者が早瀬の親友の滝本の車に同乗中に事故死したのだ。あれから半年、愛と友情に同時に裏切られた早瀬の傷口は、相変わらず無残に開いたままだった。ホテルで睡眠薬を飲み過ぎた早瀬は、フロント係のミンに助けられる。それが二人の初めての出会いだった。会社から、中国語研修を受けるように命じられた早瀬は、任された上海大学の学生リンと出会う。リンの招待で家に招かれた早瀬は、ミンと会う。なんと二人は姉妹だった。明日への希望に満ち溢れた上海の街が、硬く凍りついていた早瀬の心を溶かし始める。

人と人との触れ合いが傷ついた魂を再生させ、そこで生まれた真実の恋が、愛という永遠に代わる過程を慈しむように描いた物語。死をも超えて行き続ける愛の存在を、もう一度信じてみようという。なんとも言いようがない物語であるのだけれどもね。でも、こういうキャラクターを得意としている渡部篤郎には、ピッタリの作品ではある。製作したムービーアイ・エンタテインメントは、これからも日中合作映画を年に 1本のペースで製作していくそう。東京国際で、2本の作品(1本は監督も兼任)が上映されたシュー・ジンレイは、現代中国4大女優の一人。ちなみに、あとの3人はチャン・ツィイー、「少林サッカー」のビッキー・チャオ、「中国のお針子」のジョウ・シュンです。

オフィシャルサイト:http://www.movie-eye.com/saigonokoi/index.html

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2003年12月22日 by p-movie.com