ファイナル・デスティネーション

運命の分かれ道は最終目的地で ★★★★☆
[00/米] 1h38 1月20日より日比谷みゆき座ほか全国東宝洋画系にてロードショー

原案:ジェフリー・レディック
監督・脚本:ジェームズ・ウォン
出演:デヴォン・サワ アリ・ラター ショーン・ウィリアム・スコット
配給:ギャガ・ヒューマックス
宣伝:リベロ

全米の人気TV番組「X-ファイル」や「ミレニアム」シリーズのスタッフが今までに見たことのないスリラーを作り上げた。今回彼らが挑んだテーマは《予兆》。全米では7週連続トップ10入りをして既に次の企画も動き出している。出演は若手の俳優を起用していて「クール ドライ プレイス」のデヴォン・サワ、「TATARI」のアリ・ラター、「アメリカン・パイ」のショーン・ウイリアム・スコット、そして1カット出演で「キャンディーマン」のトニー・トッドが出演している。

修学旅行生を乗せ離陸を待つ旅客機の中でアレックスは離陸直後に旅客機が爆発する夢を見た。パニックになったアレックスは機を降ろされ、先生を含む7人が空港に取り残されてしまった。だが、機は離陸直後に彼らの目の前で大爆破。アレックスの悪夢は的中した。しかしアレックスを信じて降りたクレア以外の5人やFBIも悪夢など信じてくれなかった。九死に一生を得た7人だったが〔運命〕は彼らを許さなかった。そして死が仕掛ける罠で一人ずつ葬られていく。アレックスはその順番が飛行機の座席順なのがわかり、次のターゲットに会いに行くのだが時既に遅かった。そしてまたもやFBIに疑いの目をかけられてしまう。

さすが、「X-ファイル」のスタッフが製作しただけあって、ストーリーもテンポもよく出来ていて面白い。仕掛けられる死が巧みで凄く凝っているのに驚かされた。日常生活の中で、こんなにも死が近くに感じられたのは初めてかもしれない。さて、あなたはどんな死に方を選びますか?

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2001年1月22日 by p-movie.com

バーティカル・リミット

史上最悪の壮絶な救出劇 ★★★★☆
[00/米] 2h04 12月9日より丸の内ルーブルほか松竹・東急系にて日米同時公開中

製作・監督:マーティン・キャンベル
出演:クリス・オドネル ロビン・タニー ビル・パクストン スコット・グレン
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
宣伝:トライアル

世界第二位の高峰であるK2を舞台に、予想もつかない決死のレスキュー・アドベンチャーが開始される。コントロール不可能な大自然の猛威と戦いながら、かつて観たこともないド迫力の映像で描くノンストップエンタテイメント山岳アクション。主人公の兄妹に「バチェラー」のクリス・オドネルに、「エンド・オブ・デイズ」のロビン・タニー。ほか「マイティー・ジョー」のビル・パクストン、「バック・ドラフト」のスコット・グレン、「007/ゴールデン・アイ」のイザベラ・スコルプコ。監督は「マスク・オブ・ゾロ」のマーティン・キャンベル。

3年前のロック・クライミング中に巻き添えを食い、父親を亡くしたピーターとアニーの兄妹。現在、ピーターはネイチャー・フォトグラファーに、アニーは父親の跡を継いで登山家になっていた。アニーは父親が登頂出来なかったK2に挑もうとしていた。そこへピーターが立ち寄り久しぶりに顔を合わせる二人。そしてアニーほか4名の登頂隊はK2目指して出発するが、気象分析スタッフの観測ミスにより天候が急変、そして雪崩が起こる。 1人が犠牲になるが、偶然にもクレパスに落ち難を逃れるが巨大な岩に入り口を塞がれてしまった。3人の無事を確認したベース・キャンプは、岩を吹き飛ばすニトログリセリンを持ってピーターを入れた6人が3組に分かれて救出に向かう。タイム・リミットは22時間。命知らずの勇者によって想像を絶する作戦が開始された。

予告を見たときは「クリフ・ハンガー」のようにかっこいいアクション映画だと思いきや、これが手に汗握るスリルの連続で一時も気が抜けない。映画の中盤からニトログリセリンが、あることがきっかけで爆発することが分かり、しかもこれの威力がデカくて更にハラハラさせられ、セットバレバレのクレパスシーンにイライラさせられる。この作品では雪崩を起こすために頂上に爆弾を仕掛けて本物を撮影している。

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2001年1月15日 by p-movie.com

オーロラの彼方に

情報だけが飛び交うタイムトラベル ★★★★☆
[00/米] 1h57 12月9日より日比谷映画ほか全国東宝洋画系にてロードショー

製作・監督:グレゴリー・ホブリット
脚本:トビー・エメリッヒ
出演:デニス・クエイド ジム・カヴィーゼル
配給:ギャガ・ヒューマックス
宣伝:メディアボックス

全米で7週連続トップ10入りを果たした斬新なアイディアによる感動をたっぷり盛り込んだSFファンタジー。出演は「シン・レッド・ライン」や来年「パイ・フォワード[可能の王国]」が控えているジム・カヴィーゼル、「マイ・ハート,マイ・ラブ」のデニス・クエイド。二人は「エニイ・ギブン・サンデー」で共演済。監督は「真実の行方」「悪魔の憐れむ歌」のグレゴリー・ホブリット。

30年ぶりにNYの空にオーロラが出現した時、たまたまNY市警刑事ジョンの幼馴染がジョンの父親の愛用の無線機を見つけた。設置したまま帰ってしまった後に無線機から呼びかける声が聞こえてくる。ジョンは小さい頃、父親が見ず知らずの相手と会話を交わしていたのを思い出し。呼びかけてきた相手と父親のまねをして話し込んだ。翌日もジョンのところに同じ相手が呼びかけてきた。そして話をしているときにジョンは愕然とする。なんと相手は30年前のジョンの父親フランクだったのである。どうにか、父親にこの状況を説明するが、なかなか父親は信じようとしない。だが、ジョンは伝えなければいけない大切な事があった。実はフランクは消防士をしていたのだが、会話をしている2日後の火災消化中に命を落としていたのである。運命の日にフランクは30年後の息子だと名乗る男と交わした会話を思い出していた。そしてフランクは未来の息子に命を救われる。しかし、このことから生じたパラドックスにより、今度は看護婦をしているジョンの母親が連続ナイチンゲール殺人鬼の餌食になってしまう。今度は母親を助ける為にジョンは警察で資料を手に入れ、父親に犯行阻止を頼む。だが、殺人鬼は30年後も生きていた。

今まで数々のタイムスリップ映画は見てきたが、電波だけが時空を越えて情報だけが飛び交う作品は初めてだった。が、これがなかなか良く出来ていて面白い。ちょっと出来すぎのところもあるが、今の時期にはもってこいかも知れない。この脚本を書いているのが、映画を製作しているニューラインシネマの重役で、ミュージック部門の社長であるトビー・エメリッヒ。本作がデビュー作である。

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2000年12月18日 by p-movie.com

CHARLIE’S ANGELS

2000年最強にして最高のオバカ映画 ★★★★★
[00/米] 1h38 11月11日より日本劇場ほか東宝洋画系にてロードショー

製作:ドリュー・バリモア レナード・ゴールドマン ナンシー・ジュボネン
監督:McG(マックジー)
脚本:ライアン・ロウ エド・ソロモン ジョン・オーガスト
武術指導:ユエン・ウーピン
出演:ドリュー・バリモア キャメロン・ディアス ルーシー・リュー ビル・マーレー
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
宣伝:P2

1976 年にスタートし大ヒットした人気ドラマ、地上最強の美女たち!「チャーリーズ・エンジェル」が装いも新たにスクリーンに復活。謎のボス、チャーリーのもと、マネージャーのボスレーと一緒に、抜群の運動神経と数ヶ国語を操る知性にセクシーな魅力を武器に悪を追い詰めていくエンジェル達には、この映画を企画したドリュー・バリモアに熱いラブ・コールに応えたキャメロン・ディアスと「シャンハイ・ヌーン」「アリー・myラブ」でお馴染みのルーシー・リュー。この3人が肩の凝らない笑いとシャープなアクションの絶妙なバランスを披露すれば、ボスレー役のビル・マーレーが久々にコメディアンぶりを発揮している。ほかの出演者は「グリーン・マイル」で憎まれ役のサム・ロックエル、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の情けないお父さんを演じたクリスピン・グローバー、「ロッキー・ホラー・ショー」の怪人役ティム・カリー、「ドラッグ・ストアー・カウボーイ」の麻薬中毒の妻役ケリー・リンチ、「マイ・ドック・スキップ」のルーク・ウィルソンに、この映画でドリューと婚約したコメディアンのトム・グリーン。武術指導は「マトリックス」のアクション指導ユエン・ウーピンの弟ユエン・チョンヤンのチーム。そして監督はMcG。ってこの人誰? 謎のボス、チャーリーより気になるな~。

今回のエンジェルたちの指令は、誘拐された優秀なソフトプログラマーの救出とプログラマーが開発した音声追跡ソフトの奪回。このソフトは正確な声紋による固体識別機能を持っていて、その声の持ち主が地球上の何処に居ようと通信衛星を使って盗聴が可能になるもの。使い方を誤れば悲惨な結果になるヤバイ代物だ。長年のライバル社に捜査の的を絞ったエンジェル達は潜入捜査を決行し、無事にプログラマーの救出に成功したと思ったが、実はこれは巧妙に仕組まれた罠であった。果たしてエンジェルたちを利用した犯人の本当の目的とは何なのだろうか?

この作品、「007シリーズ」「M:I-2」「オースティン・パワーズ」とスパイ映画をかなり意識した作りになっている。タイトル前には 007張りのオープニングエピソードがあり、イーサン・ハントも真っ青の変装シーンで掴みはOK。そして何よりもキャラクターが、オースティン顔負けのかなりのオバカさ。この作品をやりたくて製作にも名を連ねるドリューは峰不二子のようにセクシーな魅力を振りまけば、キャメロンはさらに輪をかけてハイテンションキャラで応戦。一番笑えるのはマーレーも参加しての4人の変装コスプレシーンかな。そして戦えばメチャクチャつえーときたもんだ。特に3人でポーズを決めて戦うシーンは、最強トリオのジャッキー/ユン・ピョウ/サモ・ハンを思い出す。もちろん、「マトリックス」「ロミオ・マスト・ダイ」で使われたワイヤー・アクションや特殊効果映像の美味しいところを全部使っている。この映画の一番の成功は、上映時間をコンパクトにしたこと。最初から最後までテンションは高いし、途中のダレそうな台詞のシーンでもユーモアは忘れない。この映画こそ、ノンストップ・ジェットコースター・ムービーという名にふさわしい映画です。それにしても今年は「ベリー・バット・ウエディング」のキレタ演技、「マルコヴィッチの穴」の強烈キャラ、そしてこの作品と、キャメロン・ディアスにはやられっぱなしだったなー。

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2000年11月13日 by p-movie.com

フィオナが恋していた頃

クイン三兄弟がおくるラブ・ストーリー ★★★★☆
[98/米] 2h01 12月28日より日比谷シャンテ・シネにてロードショー

共同製作総指揮:アイダン・デクラン・ポールのクイン三兄弟
監督・脚本:ポール・クイン
撮影:デクラン・クイン
出演:アイダン・クイン ジェームス・カーン モイヤ・ファレリー コルム・ミーニー スティヴン・レイ ジョン・キューザック
配給・宣伝:日本ヘラルド映画
提供:ポニーキャニオン/日本ヘラルド映画

「レジェンド・オブ・フォール」や「プラクティカル・マジック」に出演していたアイダン・クインが、ポールを監督に、デクランを撮影監督にして兄弟で製作したアイルランド版ロミオ&ジュリエット。共演には「恋するための3つのルール」のジェームス・カーン、「コン・エアー」のモイヤ・ファレリー&ジョン・キューザック、「スティル・クレイジー」のスティヴン・レイ。

年老いて床に伏せて母親のフィオナの実家に久々に戻って来た高校教師のキアレン(カーン)は、詩集と若き日の母親が若い青年に肩を抱かれて幸せそうに微笑んでいる写真を見つける。詩集には「誰よりも美しいフィオナへ。君を愛するキアレンより」と書かれていた。自分と同じ名前に疑問を憶えたキアレンは甥のジャックと母親が暮らしていたアイルランドへ旅立つ。村に着くと母の過去を知る老女に会い話を聞くことができる。そしてこの結末は母親のフィオナも知らないものだった。

映画のほとんどが、若い頃のフィオナと恋人キアレンの回想シーン。フィオナを演じているのは、アイルランドで活躍するこれがデビューのモイヤー・ファレリー。恋人のキアレンにはアイダン・クイン。アイダン・クインってどうも好きになれず、「ミュージック・オブ・ハート」でも彼がメリル・ストリープと別れてから面白くなっていたが、今回は村のウブな青年を演じ好感が持てました。兄弟が母親から聞いた話が元になっていて思い入れも深く、1930年代アイルランドの農村の悲恋は涙なくては見れない作品になっています。アジアもいいけどアイルランドも外せないね。

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2000年10月23日 by p-movie.com