ザ・メキシカン

2大スター夢の初共演!! ★★★☆☆
[01/米] 2h03 4月21日より日本劇場ほか全国東宝洋画系にてロードショー

[監督] ゴア・ヴァービンスキー
[製作] ローレンス・ベンダー ジョン・バルデッチ
[出演] ブラッド・ピット ジュリア・ロバーツ ジェームズ・ガンドルフィーニ
[配給] ギャガ・ヒューマックス
[宣伝] メイジャー

絶好調の波に乗るブラッド・ピットとジュリア・ロバーツが、映画史上最高のカップルを演じるハードでスリリングなラブ・ストーリー+ちょっとコメディー。製作は、タランティーノの右腕として有名なローレンス・ベンダー、監督は「マウス・ハント」のゴア・ヴァービンスキー 、ほかの共演者はジュリアを拉致する人物に「マイ・フレンド・メモリー」のジェームズ・ガンドルフィーニ、ブラピの相棒に「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」の J・K・シモンズ、事件の発端者に「ボブ・ロバーツ」のボブ・バラバン。タイトルのメキシカンとは、恋人達の仲を永遠に引き裂くと言われる、呪われた拳銃の名称。
5年前に起こした交通事故で、組織のボスが逮捕されてしまってから、ジェリー・ウェルバックは、償いで組織で使われるハメになっていた。次の仕事を最後に足を洗おうとしていたが、恋人のサマンサはヒステリーを起こして車のキーを隠してしまい、ドジってしまった。組織は罪を償えと次の仕事を言ってくる。それはメキシコ迄行って、伝説の拳銃とそれを持っているベックをロスに運べというものだった。

ジェリーはメキシコへ向かうが、ジュリーに嫌気がさしたサマンサは自分の夢を叶える為にラスベガスへ向かった。メキシコについたジェリーは簡単にベックを見つけると伝説の銃も手に入れた。しかし、ベックは村の祭りに興奮して撃った男の流れ弾に当たって死んでしまった。ジェリーは慌てて状況説明の電話をするが、その最中に死体と銃を積んだ車を何者かに盗まれてしまう。一方、サマンサは、ジェリーが仕事をやり遂げる為の人質として道中で拉致されていた。

大笑いは出来ないかなり変わった犯罪ラブ・コメディー。ブラピとジュリアの別れるシーンから映画は始まるので2人での登場は最初と最後のみと少ない。見所はドジで間抜けでおとぼけのブラピの演技とサブキャララクターで登場するジュリアを拉致する愛の本質を深く洞察するゲイ役のリロイを演じるジェームズ・ガンドルフィーニの存在。多分このキャラクターに共感したゲイの方々で2週連続1位になったのだろうと思う。ラストにドライな人がカメオ出演していているのだけど印象は薄いので記憶には残らない。

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2001年4月23日 by p-movie.com

あの頃ペニー・レインと

C・クロウ監督自伝的ストーリー ★★★☆☆
[00/米] 2h03 3月17日より日比谷みゆき座にて全国東宝洋画系にてロードショー

製作:キャメロン・クロウ
監督:キャメロン・クロウ
脚本:キャメロン・クロウ
出演:パトリック・フュジット ビリー・クラダップ フランシス・マクドーマンド ケイト・ハドソン アンナ・パキン
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
宣伝:P2

「セイ・エニシング」「シングルス」「ザ・エージェント」のキャメロン・クロウ監督が、 15歳にしてローリングストーン誌のトップ・ライターになった自伝的ストーリーを映画化。架空のロックバンド・ツアーに同行するウィリアム少年のロード・ムービー。主演は映画初出演のパトリック・フュジット、母親に「ファーゴ」のフランシス・マクドーマン、タイトルのペニー・レインにゴールディ・ホーンの娘で「200本のたばこ」のケイト・ハドソン、この2人はアカデミー賞助演女優賞にノミネートされている。ほか、アンナ・パキン、フィリップ・シーモア・ホフマン。

1973年、15歳のウイリアム・ミラーは自分が書いた学校新聞の記事を送り、伝説的なロック・ライターで「クリーム」誌の編集長に仕事を貰った。早速、ウィリアムは取材に行くが、なかなか楽屋に入れてもらえない。そこへ、ロックスターと寝るだけのグルーピーではなく音楽を愛してバンドを助けるバンドエイドと名乗るペニーレインが声をかけてきた。そこへ、ウィリアムが愛するバンドのスティルウォターが現れ、彼はバンドへの熱い思いを語り楽屋への出入り自由となる。ある日、新聞の記事を読んだというローリングストーン誌の編集者から電話があり、原稿を依頼してきた。ウィリアムは大人のフリをしてスティルウォターに同行取材をする話をまとめて、ツアーに同行する事にする。

70 年代にロックに燃えていた人にはたまらない作品。不思議と70年代のロックは今も色褪せていない。と言っても、この作品は架空のロックバンドの舞台裏を描いた作品。その中にはキャメロン監督の初恋や初体験も描かれています。そして忘れちゃいけないのが厳格な母親を演じたフランシス・マクドーマンド。撮影中に本物の母親が見に来た時は、母親が2人いるようで監督は楽しかったそうです。

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2001年3月26日 by p-movie.com

小さな目撃者

ウルトラカウンター・アタックムービー ★★★★☆
[99/和蘭・米] 1h38 3月10日より3月30日まで 丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー

監督・脚本:ディック・マース
出演:フランチェスカ・ブラウン ウィリアム・ハート ジェニファー・ティリー
配給・宣伝:コムストック

口のきけない10歳の少女が家族旅行のアムステルダムで殺人事件を目撃。しつこい殺人犯に追われる少女との手に汗握るサスペンス作品。少女に新人のフランチェスカ・ブラウン、両親に「スモーク」のウイリアム・ハートと「バウンド」のジェニファー・ティリー。監督はオランダが誇る鬼才「アムステルダム無情」のデイック・マース。

アメリカの製薬会社に勤めるウォルターは妻のキャスリンと10歳のメリッサを連れて商談と観光を兼ねてアムステルダムを訪れた。ホテルにチェック・インするが、口の聞けないメリッサは両親と離れたすきに迷子になりホテルの裏道で偶然にも殺人事件を目撃してしまう。犯人に追われたメリッサは、運河のボートで寝泊りする男やパトカーを運転して逃げ切り警察に保護され両親と再会してホテルに戻るが、なんとウォルターの商談相手が殺し屋の依頼人だった。それを知った商談相手は、メリッサの両親と食事中に殺し屋をメリッサの寝ている部屋に向かわせる。

作品のほとんどが殺し屋に追われる少女とのチェイスシーンなのだが、これが見せ場が多くて飽きさせない。ちょっと殺し屋が間抜けなところや伏線の上手い張り巡らせ方で笑えるシーンも多いし、ラストもあっけなく終わりかと思いきや凄まじいカーチィスがあり、なんとビックリすることにウイリアム・ハートが走る救急車の上に飛び乗りバトルチェイスまで繰り広げて(もちろんスタントだけど)路面電車が脱線するというシーンには「そこ迄しなくても」と驚いてしまった。ハートとティリーが夫婦に見えないという点を除けば、これ拾いものです。見終わった後に盛り上がれるので、デートにもお勧め。

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2001年3月12日 by p-movie.com

キャスト アウェイ

トム・ハンクス漂流する ★★★☆☆
[00/米] 2h24 3月より日本劇場ほか全国東宝洋画系にて漂着ロードショー

製作・監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ウィリアム・ブロイルスJr
出演:トム・ハンクス ヘレン・ハント
配給:UIP
宣伝:UIP

「フォレスト・ガンプ/一期一会」のトム・ハンクス&ロバート・ゼメキスコンビが挑んだ無人島サバイバル映画。 4年間の漂流した体型の為に、1年間撮影を休止してトム・ハンクスは25キロも体重を落とした。数少ない共演者は、「ハート・オブ・ウーマン」のヘレン・ハント。撮影はモスクワ・メンフィス・フィジー北西部にある諸島。

チャックは宅配会社のシステム Fed-Ex・エンジニア。配達時間を短縮するためならモスクワでも飛んで行く。帰国してメンフィスに着くと恋人のケリーと一時を過ごしてクリスマスプレゼントを交換した。プレゼントはケリーの写真入の懐中時計。「すぐ戻るよ」と言う言葉を残してチャックは南米行きの飛行機に乗り込んだ。しかし、飛行機は太平洋上で嵐の海に墜落する。気が着くとチャックは無人島に流れ着いた。時間ばかり短縮することしか頭になかった男に、孤独で長い漂流生活が始まる。

(ネタバレが多いので新鮮な気持ちで見たい方は、鑑賞後にお読みください。)





上映時間のうち約2時間が、トム・ハンクスの無人島生活の一人芝居というかドキュメンタリー風景。見ていて電波少年のRマニアを思い出してしまった。でもこちらはハンクス一人なので、ほとんど字幕も出てこないけど。そういえば、ハリソンとアン・へッシュも6泊7日で無人島生活してたっけ、あちらは丁寧に海賊まで来たけど、Rマニアの無人島生活と違うところは、島に流れ着いたFed-Exの荷物が生活を助けてくれるところ。何が流れ着いたかは見てのお楽しみ。そして火を起こす事に成功して生きる希望が湧いたところで、いきなり字幕が、「4年後」と表示されてトムが原人のようになってから脱出を試みるのだけど、この間トムは一体何をしていたのだろう? Rマニアは確か2~3ヶ月ぐらいで脱出したと思ったけど。それぐらいのブランクがないと、そのあとのシーンが活きて来ないから?あっ、忘れてたけど墜落シーンは度肝を抜くほど凄いよ。

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2001年2月19日 by p-movie.com

ペイ・フォワード [可能の王国]

1人の少年が奇跡を起こす ★★★★★
[00/米] 2h03 2月3日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹系ロードショー

監督:ミミ・レダー
原作:キャサリン・ライアン・ハイド
出演:ケビン・スペイシー ヘレン・ハント ハーレイ・ジョエル・オスメント ジム・カヴィーゼル
配給:ワーナー・ブラザース
宣伝:レオ・エンタープライズ

『シックス・センス』で天才少年との評価を得たハーレイ・ジョエル・オスメントの新作。『アメリカン・ビューティー』のケビン・スペイシーに、『恋愛小説家』のヘレン・ハントとアカデミー賞受賞者が共演する超ゴージャスで見応えがある作品。監督は『ピースメーカー』や『ディープ・インパクト』のミミ・レダー。今回は派手なアクションなどはないが、繊細な人物描写でより重厚なヒューマンドラマに仕上がっている。

「自分が受けた好意を相手に返すのではなく、手助けを求めている誰か3人に送る。そして、その3人もまたそれぞれ他の3人へ…。」これが「自分の手で世界を変えよう」という中学校新学期の社会科の課題に対してトレバー少年が考えた「ペイ・フォワード(先へ贈る)」なる計画だ。そのアイディアはすごく簡単で誰にでもできること。しかし、彼には簡単にできることでも現実の厳しさを知る大人にはとても難しいものだった。ドラッグに依存して社会復帰できないホームレスや冒険せずに今までの安定した生活を望むユージーン先生…。「ペイ・フォワード」できない大人たちを見て、この計画は失敗だったとガッカリするトレバー少年だったが、彼の知らないところで「ペイ・フォワード」が思わぬ広がりを見せていた。

「社会を良くしたい」という気持ちは誰にでもあるもの。でも、「大人」はいろいろな経験から行動することに臆病になってしまう。そういった人達の背中をポンと押してくれるのがこの映画。見ていた人に「自分も何かやらなくちゃ」という気を起こさせてしまうのだ。「自分の手で世界を変えよう!」なんて恐れ多くて考えられないけど、3人くらいなら人を助けることができる。そして「そんな簡単に世の中は良くならないよ…」なんて思いつつも、トレバー少年の健気な「ペイ・フォワード」にグッときてしまう。そうだよなぁ、初めの1歩が大切なんだよなぁ。

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年2月12日 by p-movie.com