スパイダーマン

21世紀最大のヒーロー登場!! ★★★★☆
[02/米]2h01 5月11日より日劇1ほか全国東宝洋画系にてロードショー

[製作]イアン・ブライス、ローラ・ジスキン、アビ・アラド
[監督]サム・ライミ
[脚本]デヴィッド・コープ
[出演]トビー・マグァイア ウィレム・デフォー キルステン・ダンスト ジェームズ・フランコ
[配給]ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
[宣伝]マンハッタンピープル

[スーパー・ハイクオリティ・ムービー:SPIDER-MAN]
過去に幾度かテレビドラマ化されていた「スパイダーマン」が、生誕40周年を迎え「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」「ギフト」のサム・ライミ監督によって遂に映画化。出演は「ワンダー・ボーイズ」のトビー・マグァイア、「処刑人」のウィレム・デフォー、「チアーズ」のキルステン・ダンスト、「25年目のキス」のジェームズ・フランコ。

幼くして両親を失ったピーター・パーカーは、伯父夫妻に引き取られニューヨーク郊外のクイーンズに暮らしているごく普通の高校3年生。ピーターにとって関心事はカレッジヘの進学と、幼なじみの同級生メリー・ジェーンの存在。学校ではバカにされているピーターは、彼女に思いを寄せながらも打ち明ける勇気が持てず、唯一の友人と呼べるのは同級生のハリーのみ。ある日、課外授業で遺伝子を組み替えたスーパースパイダーの見学に行ったピーターは、逃げ出したクモに刺されてしまう。すると、彼の身体に異変が起こり始めた。動体視力や跳躍力が驚異的にアップし、手首からは強靭なクモの糸が飛び出し、天井やビルの壁面も自在に動き回ることができるようになったのだ。高校を卒業して、カレッジに入学したピーターとハリーはマンハッタンに出て共同生活を始める。メリー・ジェーンもまた女優になることを夢見てマンハッタンにいた。ピーターは、スパイダーマンとなって街に巣食う悪を懲らしめ、その姿を自ら撮影して売り込む報道カメラマンのバイトで生活を支える毎日だった。その頃、時を同じくしてハリーの父親ノーマンにも劇的な異変が訪れていた。軍事目的で開発した新薬を自ら服用した彼は、副作用で二重人格となり、邪悪なサイドの性格が世界征服を企むグリーン・ゴブリンという怪物を生み出してしまった。

ストーリーは簡単なのに、登場人物の関係はかなり複雑。そしてウィレム・デフォーのキャラは「スピード2」 よりもエスカレートだ。コロムビア映画史上最高の制作費166億円を使ってるだけあり、スパイダーマン VS グリーン・ゴブリンの戦いは凄まじい。“アメコミ”オタクのサム・ライミ監督らしい、「スーパーマン」「バッドマン」「ジキル&ハイド」「ダークマン」のオマージュになっている。

オフィシャルサイト: http://www.spider-man.jp/

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2002年5月11日 by p-movie.com

アザーズ

その“アザーズ(存在)”が見えた時、全てが解る ★★★★☆
[01/米・スペイン・仏]1h44 4月27日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー

製作:フェルナンド・ボヴァイラ ホセ・ルイス・クエル ダサンミン・パーク
監督:アレハンドロ・アメナーバル
脚本:アレハンドロ・アメナーバル
出演:ニコール・キッドマン フィオヌラ・フラナガン クリストファー・エクルストン
配給共同:ギャガ・ヒューマックス
宣伝:リベロ ビー・ウイング

[ミステリアスなゴシック・ホラー:The Others]
弱冠23才で発表した長篇デビュー作の「テシス・次に私が殺される」では、スペインの歴代興行収入No.1を記録。次の作品「オープン・ユア・アイズ」では、第11回東京国際映画祭で見事グランプリを獲得し、「バニラ・スカイ」としてリメイクされた。そんなアレハンドロ・アメナーバル監督が、トム・クルーズのエグゼクティブ・プロデューサーでハリウッドに進出した作品が、ゴシック・ホラーの「アザーズ」。出演は「ムーラン・ルージュ」のニコール・キッドマン、「ウェイクアップ!ネッド」のフィオヌラ・フラナガン、「60セカンズ」のクリストファー・エクルストン、「フェリシアの旅」のエレーン・キャシディ。

1945年第二次世界大戦末期の英国・チャネル諸島のジャージー島に暮すグレースは、娘アンと息子ニコラスとの3人暮らし。夫は1年半前に前線に行ったきり戻っていない。ある日、突然使用人達がいなくなってしまった広大な屋敷の中で、親子は孤独な日々を送っていた。そこに、突然訪問者がやってくる。ミセス・ミルズと口の聞けないリディア、そして庭師のミスター・タトルの3人だ。地元の新聞社に使用人募集の広告を載せていたグレースは3人を屋敷へ招き入れ雇う事にする。やがて家の中で他人の足音や話し声が響き渡り、ピアノが独りでに鳴りだすと言う怪異現象が頻繁に起き始める。占領下の5年間ナチさえ一歩も入れなかったこの屋敷に誰かが勝手に侵入しているとしか思えない。ある日グレースはポストに残った求人広告を発見た。5日前に新聞社に出したはずの手紙が残っていた。ミセス・ミルズはグレースに飛び込みで使用人に雇ってもらいに来たのだと明かすのだが・・・。

グレースの子供達は日光に対するアレルギー体質で、太陽光線を浴びる事が出来ない。その為子供達のいる部屋は日中でも分厚いカーテンを閉め切っていて、日の光が室内に漏れないので部屋は薄暗い。そして各部屋のドアはその都度必ず鍵をかけてから次のドアを開けなければならない。家の中では静寂を重んじる為に電話もラジオも無く、音楽室のピアノは鍵をかけたまま誰も触る事が出来ない状態にしていなければならないというルール。設定は、これだけなのに充分に怖い。そしてラストの「シックス・センス」レベルのオチ。これは、おすぎさんが宣伝しなくても絶対にヒットするでしょう。オチのヒントは、何故に1945年なのか?

オフィシャルサイト: http://www.others-jp.com/

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2002年4月27日 by p-movie.com

E.T. 【20周年アニバーサリー特別版】

映画史上、最もピュアな愛 ★★★★★
[02/米]2h00 4月27日より日比谷映画劇場ほか全国東宝洋画系にてロードショー

製作:スティーブン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:メリッサ・マシスン
出演:ヘンリー・トーマス ドリュー・バリモア ロバート・マクノートン ディー・ウォーレス ピーター・コヨーテ
配給:ユナイテッド・インターナショナルピクチャーズ ファー・イースト
宣伝:UIP映画

[親から子へ、語り継がれていく映画:
E.T. the Extra-Terrestrial 20th anniversary special edition]
スピルバーグ監督が続編待望を断り続け、決してPart2を作らなかった「E.T.」が公開されてから20周年を迎え再び甦る。オリジナル版は1982年12月に日本公開され、配給収入96億円という大記録を樹立。この数字は外国映画として、97年に破られるまで15年間もNo.1であり続けた。映画という枠を超越してブームという言葉に収まりきらず、社会現象まで巻き起こし、アカデミー賞4部門受賞(作曲賞、視覚効果賞、音響賞、音響効果賞)に輝いた永遠の名作。スピルバーグ監督の代表作というだけでなく数々の映画に影響を与え『E.T.』以前と以後とでは映画の歴史が変わったとさえ言われるほど、エポック・メイキングな作品です。

今回の特別版では、数々の未公開新映像や、最新CG技術による驚異のVFX、最高音質のデジタル・リマスター・サウンドによって、オリジナル版を超える興奮が甦ります。なかでもE.T.には52カットに渡って、デジタル処理がほどこされ、あの愛くるしい表情がさらにリアルで可愛らしいものとなっている。

今回の作品では、学校を休んだエリオットが、E.T.とお互いをより理解し合えるようになるバスルームでの楽しい場面が追加され、E.T.がエリオットの脳波を頼りに地球の生活を対応していたのがよく解る。だからエリオットは、E.T.の飲んでいたビールで酔っ払い、見ていたテレビでクラスメイトとキスしたのだ。そして、この作品を盛り上げている半分は、アカデミー賞を受賞したジョン・ウイリアムズ作曲によるスコア。今回はデジタルりミックスされ、更なる感動を与えてくれる。ぜひ音響システムの良い劇場で鑑賞あれ。

オフィシャルサイト: http://et20.lycos.co.jp/

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2002年4月27日 by p-movie.com

陽だまりのグラウンド

僕は、子供達との触れ合いで自分を取り戻した★★★☆☆
[01/米]1h46 4月20日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー

製作:ティナ・ナイデス マイク・トリン ブライアン・ロビンス
原作:ダニエル・コイル(竹書房文庫刊)
監督:ブライアン・ロビンス
脚本:ジョン・ゲイティンス
出演:キアヌ・リーブス ダイアン・レイン ジョン・ホークス D・B・スウィーニー サミー・ソーサ
共同配給:ギャガ=ヒューマックス
宣伝:オメガ・エンタテインメント

[ハートウォーミングな感動作:Hard bal]
生きる目的を見失ったが男が、子供たちとの触れ合いを通じて自分を取り戻していく姿を描いた実話感動作品。出演に野球はキャッチボール程度しかした事がなかったというキアヌ・リーブス、「グラスハウス」のダイアン・レイン、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のジョン・ホークス、「ルームメイト」のD・B・スウィニー、監督は「バーシティ・ブルース」のブライアン・ロビンス。

コナー・オニールは、スポーツのギャンブルにのめり込み多額の借金を作ったうえ、バーで大暴れしたことから留置所にぶちこまれる。保釈されたコナーは借金を返す為に、シカゴの低所得者住宅地区の少年達で結成されたキカンバスという少年野球チームのコーチをする事に。ユニフォームは無いし道具もボロボロだが、少年たちの瞳は野球への情熱で輝いている。そんな彼らを指導する立場に立ったコナーは、野球以外でも、子供たちの生活と深く関わることになる。その日々を通じて育まれていくコナーと少年たちの絆。自分を無条件に信頼し、ひとつのチームにまとまっていく子供たちの姿から、コナーが学んでいくのは、どんな時も全力を尽くすこと、そして、誇れる自分になることだ。しかし、一丸となったチームの前には悲しい事件が待ち受けていた。

キアヌ・リーブスが少年野球のコーチ役ということで、てっきりキアヌ版「がんばれベアーズ」かと思ったら、挫折の泥沼にはまりこみ、生きる目的を見失った男が子供たちと触れ合い、人生に対する責任感が芽生えて再生していく物語だった。でも主役たちは、ラップのリズムに乗って豪速球を投げるマイルズを演じたA・デロン・エリス・ジュニアをはじめとする少年たち。ほとんどが映画初体験だが、自然な演技は見る者の胸に迫ってくる。なかでも、チーム最年少のGベイビーを演じたドウェイン・ウォレンの愛らしさは、疲れた心を温かい涙で癒してくれるだろう。またもや新たな子役の登場。原作のダニエル・コイルは作品を見て、本物の少年たちは映画の中の少年達ほど口の聞き方が酷くないと怒ったとか。

オフィシャルサイト:http://www.hidamari-ground.com/

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2002年4月16日 by p-movie.com

光の旅人 K-PAX

K-パックス星人だと名乗る男の正体は? ★★★☆☆
[01/米]2h01 4月13日より日劇3ほか東宝洋画系ロードショー

製作:ローレンス・ゴードン ロイド・レヴィン ロバート・F・コールズベリー
原作:ジーン・ブルーワー(角川文庫刊)
監督:イアン・ソフトリー
脚本:チャールズ・リーヴィッド
出演:ケビン・スペイシー ジェフ・ブリッジス メアリー・マコーマック アルフレ・ウッダード
配給:日本ヘラルド映画
宣伝:日本ヘラルド映画

[感動のヒューマン・ドラマ:K-PAX]
「アメリカン・ビューティー」「ユージュアル・サスペクツ」で2度のアカデミー賞に輝いたケビン・スペイシーと「ザ・コンテンダー」をはじめとする4作品でアカデミー賞候補にあがったジェフ・フリッジスが、熱のこもった共演を見せる感動のヒューマン・ドラマ。アメリカで発売前から話題を呼んだジーン・ブルーワーのベストセラーを「バック・ビート」「鳩の翼」のイアン・ソフトリー監督が映画化。ほかの出演者は「ディープ・インパクト」のメアリー・マコーマック、「パッションフィッシュ」のアルフレ・ウッダード、「クロウ 飛翔伝説」のテヴィッド・パトリック・ケリー、「SLAM」のソウル・ウイリアムズ、「バカー・ヴァンスの伝説」のピーター・ジェレティ、「デッドマン・ウォーキング」のセリア・ウェストン。

初夏のニューヨーク。グランド・セントラル駅が不思議な光に包まれた日、雑踏のなかに黒いサングラスをかけた男が現れた。彼は自分を地球から1000光年離れたK-パックス星人だと主張する。病院の精神科へ送られたブロートと名乗る男は、マンハッタン医学協会の精神科部長を務める精神科医のマーク・パウエルが受け持つ事になる。妄想とは思えない的確さで宇宙の謎を語るブロート。彼に興味を覚えたパウエルは、天文学者の義弟にK-パックスの話をする。だが驚いたことにK-パックスに相当する星は実在していた。しかも、その惑星の存在は、まだ学会にも発表されていない新発見であるという。さっそくプロートを連れて天文学研究所を訪れたパウエルは、学者たちを前にしたプロートがスラスラと惑星の軌道を解説するのを見て驚きを隠せなかった。もしかしたら、プロートは本当に異星人なのかもしれない。パウエルの胸には医者らしからぬ疑念が芽生え始める。ふたりの間にはいつしか医者と患者の立場を超えた絆が芽生えていく。だが、ブロートはK-パックスに戻ると言いだした。しかも精神科の患者を一人連れて。

天文学者の前でスラスラと惑星の軌道を解説したり、この食べ物は初めて見たが美味いとバナナを皮ごと食べたり、犬と会話したりと、異星人になりきるクセモノ俳優・ケビン・スペイシーと「スターマン」で宇宙人を演じていたジェフ・ブリッジス。この二人をキャスティングした段階で、この作品は半分成功しているかも。ラストも考えオチで、見た人によってとらえ方が違ってくる。なんだか「X-ファイル」に出てきそうなネタ。

オフィシャルサイト: http://www.k-pax.jp/

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2002年4月12日 by p-movie.com