ファインディング・ニモ

≪父と子の絆≫愛の物語 ★★★★☆
[03/米]1h41 12月6日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作総指揮]ジョン・ラセター
[製作]グラハム・ウォルターズ
[監督]アンドリュー・スタントン リー・アンクリッチ
[脚本]アンドリュー・スタントン ボブ・ピーターソン デイヴィッド・レイノルズ
[声出演]アルバート・ブルックス エレン・デジュネレス アレクサンダー・グールド ウィレム・デフォー
[声出演]木梨憲武 室井滋
[配給]ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)
[宣伝]メイジャー

[冒険ファンタジー:Finding Nemo 全米公開2003年5月30日 日本語吹替版あり]

ディズニー映画史上最高のオープニング成績を記録し、全米アニメーション映画の興行成績歴代No.1に輝いたファンタジー・アドベンチャー。監督はピクサー作品の全ての脚本を手掛け、「バグズ・ライフ」では共同監督を務めたアンドリュー・スタントン 。

オーストラリアのグレート・バリアリーフ400個もの卵の中から、たったひとつだけ悲劇を逃れた奇跡の命があった。妻が自分の命とひきかえにして守り抜いたこの子を、夫のマーリンは《二モ》と名づけ、固く心に誓う。だが、6歳になったニモが初めて学校に行く日に、事件は起こった。マーリンの目の前で、ニモはダイバーにさらわれてしまったのだ!《人間の世界》に連れさらわれた魚は、二度と海には戻れない。ましてや、この途方もなく広い海の中から息子を見つけ出すことなど、できるわけがない。だが、マーリンは諦めなかった。父の愛はきっと、どんな海にも負けない程に大きいのだから。ニモは、かつて奇跡に救われた大切な命。そして、奇跡はもう一度起こるかもしれない。亡き妻のような愛と勇気が、マーリンにあれば…。マーリンは、ニモの行方を知っているというドリーに出会い、彼女と共に旅に出る。愛するニモを探して、マーリンとドリーの大冒険が、今始まった。

「トイ・ストーリー」では、顔の動き、「モンスターズ・インク」では毛並みと、CGのおかしくない動きに挑戦しているピクサー社が、ついに一番難しいと言われてきた水の動きに挑戦。3年の歳月を掛けて、宝石のようなファンタジックな海の世界を作り上げた。それと困難を乗り越えるという過程で、子供に自由を与えることの大切さや、父の愛の深さをさりげなく教えているのもヒットの要因でしょう。健忘症のドリーのキャラクターは、メメントからのヒントだろうか?室井滋のキャラクターにはピッタリ。このシリーズのお楽しみになっている前作のキャラクター登場だが、今回はエンド・ロールにやって来る。

オフィシャルサイト:http://www.disney.co.jp/movies/nemo/

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2003年12月8日 by p-movie.com

バッドボーイズ 2バッド

前作よりハイレベルアップ ★★★☆☆
[03/米]2h26 11月29日より日劇1ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]ジェリー・ブラッカイマー
[原案]マリアンヌ・ウィバーリー コーマック・ウィバーリー ロン・シェルトン
[監督]マイケル・ベイ
[脚色]ロン・シェルトン ジェリー・スタール
[出演]マーティン・ローレンス ウィル・スミス ガブリエル・ユニオン ジョー・パントリアーノ
[配給]ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
[宣伝]マンハッタンピープル

[エスカレート・アクションムービー:Bad Boys 2 Bad 全米公開2003年8月17日]【PG-12】

マイアミ市警の名コンビ、マーカスとマイクが8年ぶりにビミョーに成長して帰ってきた。前作の3倍以上となる100億円の巨費を投じたハイレベル・アクション満載ムービー。出演は、前作から登場の警部役で「マトリックス」ジョー・パントリアーノやマーカスの妻役テレサ・ランドル、今回の登場は「チアーズ」「ブラック・ダイヤモンド」のガブリエル・ユニオン、「ブロウ」「パズル」のジョルディ・モリャ。製作と監督は、5本目の共同製作になるジェリー・ブラッカイマー&マイケル・ベイ。脚本は、映画監督「さよならゲーム」「ティン・カップ」「ハリウッド的殺人事件」のロン・シェルトン。

近年、米国内への麻薬密輸の手段は巧妙さを増し、警察とシンジケートの攻防はエスカレートを極めていた。南米からの玄関口、マイアミにとっては特に深刻な問題である。市警のハワード警部は取り締まり強化の特捜チームTNTを編成し、署内きっての敏腕刑事コンビ、マーカス・バーネットとマイク・ローリーを着任させた。狙うは東海岸全域を仕切り合成麻薬エクスタシーを大量にさばいている巨大シンジケートの壊滅。情報を入手した2人は、麻薬取り引き現場へと乗り込むが決定的な証拠を掴むには至らなかった。捜査は、ニューヨークにあるDEA(連邦麻薬捜査局)の職員であるマーカスの妹、シドを巻き込み国際問題まで発展してしまう。

ジェリー・ブラッカイマー&マイケル・ベイが製作した作品は長い。ちなみに「ザ・ロック」「アルマゲドン」「パール・ハーバー」等。今回も2時間26分と意味なく長い。そして意味なく壊す。カーチェイスに潰した車は300台以上。豪邸は壊すし、「ポリスストーリー」を思い出す見晴らしのいい丘に立つ家屋密集地域のなぎ倒しとスタントマン大活躍。ラストは、管轄を超え過ぎのキューバ拉致への国際問題へ。ブラッカイマーが関われば何でもありです。

オフィシャルサイト:http://www.bb2bad.jp/

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2003年12月1日 by p-movie.com

フォーン・ブース

電話を切れば、殺される ★★★☆☆
[03/米]1h21 11月22日より日比谷スカラ座1ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]デイヴィッド・ザッカー ギル・ネッター
[監督]ジョエル・シューマカー
[脚本]ラリー・コーエン
[出演]コリン・ファレル フォレスト・ウィティカー ケイティ・ホームズ ラダ・ミッチェル
[配給]20世紀フォックス(極東)映画会社
[宣伝]20世紀フォックス

[1シチュエーション・スリラー:PHONE BOOTH 全米公開2003年4月4日]

「タイガーランド」でコンビを組んだ、ジョエル・シューマカー監督とコリン・ファレルによる電話BOXの中で展開される恐怖体験。共演は「パニック・ルーム」のフォレスト・ウィティカー、「ケイティ」のケイティ・ホームズ、「ピッチブラック」のラダ・ミッチェル、電話の声は、監督の作品に3度も出演してるキーファー・サザーランド。全米では無差別ライフル射撃事件で犯人逮捕まで公開が伸び、日本では当初は9月にニュー東宝での公開だったが、評判の良さに劇場がスカラ座1に上がり、公開が伸びた。

スチュは自称一流のパブリシスト。傲慢で嘘をつくことをなんとも思わない軽薄な業界人。今日もアシスタントを従え、2台のケータイでクライアントと媒体を操りながらニューヨークのど真ん中を闊歩する。やがてアシスタントと別れたスチュはこの界隈に1台しかない電話ボックスに入り、結婚指輪を外してクライアントの新進女優パメラに電話をかけた。しかし、スチュが受話器を置いて外に出た途端、ベルがけたたましく鳴り始める。思わず受話器を手に取ったスチュ。そして、それが悲劇の始まりだった。電話の発信者はなぜかスチュの私生活を熟知していた。彼はどこからかライフルでスチュを狙い、言うことを聞かなければ殺すと脅迫する。そして、その公衆電話をめぐってスチュといざこざを起こしたポン引きが目の前で射殺される。ボックスを包囲する警察。スチュに電話を切るよう説得するレイミー警部。妻と恋人に真実を告白して謝罪しろと強要する電話の声。やがて妻ケリーとパメラも現場にやってくる。この異様な状況の中で、スチュがとった行動とは!?そして彼は、閉じ込められているその電話ボックスから生きたまま脱出することが果たして出来るのか?

開放的な密室という電話ボックスの中だけで、展開できる企画として製作された新感覚シチュエーション・スリラー。撮影期間は2週間も掛かってないが、ロスの1ブロックを借りきり、カメラを4台同時回しや、建物をまるまる隠してしまうほどの反射カーテン使用とハリウッド映画でなければ出来ない作品。展開はほぼ緊迫状態でスリルたっぷりだが、ちょっと80分は短い。もう少し、見たかった。

オフィシャルサイト:http://www.foxjapan.com/movies/phonebooth/index.html

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2003年11月24日 by p-movie.com

東京ゴッドファーザーズ

クリスマス・ミラクル物語 ★★★★☆
[03/日]1h30 11月8日よりシネセゾン渋谷にてロードショー

[製作]豊田智紀
[監督]今 敏
[脚本]信本敬子 今敏
[声出演]江守徹 梅垣義明 岡本綾 石丸博也 こおろぎさとみ 柴田理恵 犬山犬子
[配給]ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
[宣伝]ビー・ウイング

「パーフェクトブルー」「千年女優」の今 敏監督の新作が、早くも登場。今回も全米での公開が決定。批評家の評判も良く、アカデミー長編アニメ部門へのノミネートも噂されている。声の出演は「さよなら銀河鉄道999」の江守徹、「巌流島」の梅垣義明、「スカイハイ 劇場版」の岡本綾。脚本は「カウボーイビバップ」「白線流し」の信本敬子。

白い雪に染まりいくクリスマスの東京の街。新宿の街の片隅に、威勢よく生きているホームレスたちがいた。元競輪選手のギンちゃん、元ドラッグクイーンのハナちゃん、そして家出少女のミユキの3人組である。聖なる夜に、運命の出会いは訪れた。ゴミ袋の山の中から、大きな声が聞こえてくる。そこには天使のような赤ん坊がいた。ギンちゃんは捨て子だから警察に行けとわめくが、ずっと赤ん坊が欲しかったハナちゃんは”清子”と名前も勝手に決めてしまった。かくして3人の奇妙な名付け親 “ゴッドファーザーズ” は、捨て子の「親探し」を始めることになった。

昨年に「千年女優」が公開されたばかりなのに、早くも新作が登場。赤ん坊の親探しの旅が、徐々に三人のホームレスが家族との再会への旅へとなる展開が面白い。最初は別にアニメじゃなくて実写でも出来そうな設定だが、徐々に物語はエスカレート。後半の叩き込むようなシーンは、アニメでないと不可能でした。「千年女優」は、普段あまりアニメ見ない方に見て欲しかったが、この作品は性別年代問わず誰でも楽しめる作品。

オフィシャルサイト:http://www.spe.co.jp/movie/worldcinema/tgf/

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2003年11月10日 by p-movie.com

マトリックス・レボリューションズ

救世主の旅、終了 ★★★☆☆
[03/米]2h09 11月5日より丸の内ルーブル&プラゼ-ルほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]ジョエル・シルバー
[監督]アンディ&ラリー・ウォシャウスキー兄弟
[脚本]アンディ&ラリー・ウォシャウスキー兄弟
[出演]キアヌ・リーヴス キャリー=アンモス ロレンス・フィッシュバーン ヒューゴ・ウィービング ジャダ・ピンケット・スミス モニカ・ベルッチ コリン・チャウ メアリー・アリス
[配給]ワーナーブラザース
[宣伝]レオ・エンタープライズ

[シリーズ最終章:THE MATRIX REVOLUTIONS 全米公開2003年11月5日]

革新的な映像テクノロジーを駆使した、壮大な一大叙事詩も遂にシリーズ完結。世界中の50を越える都市で、11月5日に全世界同時公開が決定。日本では23時からって、ただの映画館泣かせだな。

マトリックスとマシン世界の間にある無人地帯に取り残されたネオは、トリニティー、モーフィアス、ゴーストに救出される。一方、マシンにさえ制御不能となったスミスは、今や現実世界とマトリックスもろともマシン帝国をも破壊しようとする脅威となっていた。そんな中、予言者のオラクルはネオに最後の導きの言葉を告げる。ネオは、彼女がプログラムのひとつであり、その言葉はマトリックスの壮大な計画における虚偽の 1つかもしれないと知りながらも、彼女の導きを受け入れる。ナイオビの助けを得て、ネオとトリニティーは人類がいまだかつて挑んだことのない領域まで入ることを決意。それは焦土と化した地上から恐るべきマシン・シティの心臓部へ入り込む危険極まりない旅だった。この機械化された広大な都市で、ネオはマシン世界の究極のパワー、デウス・エクス・マキナと対峙し、滅びゆくザイオンにとって最後の望みである取引を申し出る。ネオの運命と2つの文明(マシンと人類)の未来はネオとスミスの最後の対決にすべて委ねられた。

今までの作品がなんだったの?と、思ってしまうぐらい分かりやすい展開。現実世界にやって来たセンティネルズ(お馴染みのクラゲのようなマシン)と、ザイオンの勇敢な市民との戦いがメインで、2作目から登場したジーやキッドなどの活躍が目立つ。お馴染みのメンバー活躍は少なく、これが本当に最後なのと思ってしまう。このシーンだけに「1」の総製作費に匹敵するぐらい掛かっているなら、せめてインパクトある親玉やツインズのような悪キャラを出して欲しかった(映像は「ターミネーター」「エイリアン2」「スタシップ・トゥルーパーズ」を思い出す)。クライマックスは、「リローデッド」の予告にもあったネオとスミス最終決着だが、これも今までのような驚く映像仕掛けはなく、全く乗れず(ちょっと「火山高」を思い出してしまった)。

オフィシャルサイト:http://whatisthematrix.warnerbros.com/japan/

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2003年11月3日 by p-movie.com