大人気ドラマ「グレイズ・アナトミー」で一躍有名となった
キャサリン・ハイグル主演のラブコメディ。
ドラマを観ていなくても、充分にキャサリン・ハイグルが面白くて可愛い女性だということが認識できてしまうほど
現在の女性たちに好かれるキャラに好感が持てるに違いない。
アウトドアグッズ会社の社長秘書をしているジェーン(キャサリン・ハイグル)は、常に誰かの為に尽くしてしまう性格のようだ。
いつでも仕事以外の時間は友人の結婚式を成功させるために翻弄している。日本では花嫁付き添い人(ブライドメイド)というカタチは
無いのだが、アメリカでは常識らしい。ジェーンは結婚を控えた友人の希望をくまなく聞き入れ何もかも手配し、結婚式当日にはブライドメイドとして花嫁の幸せな笑顔を見て、微笑むのだ。
これがジェーンの素晴らしいところでもあり、自分よりも友人たちの為に生きてしまう毎日。
おかげで、彼女のクローゼットには今までブライドメイドとして頑張った結果の27着のドレスが飾られている。
――――いつかは、私も主役に…と思うジェーンだが長い間、片思いをしている。片思いから一歩踏み出せずにいるジェーン。
そんな時に、モデル業をしているジェーンの妹・テス(マリン・アッカーマン)が押しかけてくる。
ワガママで自己中心的な妹・テスによってジェーンは更に問題が多発し、改めて自分自身の幸せを考えさせられることになるのだ…。
キャサリン・ハイグル演じるジェーンは、誰にでも親切で頼まれたら何でもやってしまうような女性だ。自分のことは、とりあえず後回し。
ただ、友人らが彼女を頼りすぎてしまうのも、彼女の完璧なまでの腕を知っているからだろう。
27回のブライドメイドの経験以上に彼女は他人の幸せこそが生き甲斐のような日々を送っている。
でも自身の恋愛には臆病で一歩踏み出す勇気さえない。ほんの少しの一歩で何かが変わるときってあると思う。
片思いを長く続けているなら、思い切って伝えてしまえ!と思うのが私の個人的な意見。
そしてジェーンの勇気を信じて、それをバネにして女性たちは自分の幸せを掴みたくなるに違いない。
恋愛、仕事、何でも構わない。今の自分が新たなる一歩を踏み出す勇気をくれる本作はキャサリン・ハイグルだからこそ共感できるのである。
更に普通の女性が27回という驚異的なブライドメイド経験を取材したがる新聞記者ケビン(ジェームズ・マーズデン)との価値観のズレまくった議論も見逃せない。
男性ならでの視点が女性には意外と刺激的に聞こえるはず。
ちなみにジェームズ・マーズデンは、ディズニー映画「魔法にかけられて」の奇妙&微妙なオトボケ王子役で大ウケされたことも記憶に新しい。
http://movies.foxjapan.com/27dress/
5月31日より日比谷みゆき座他全国ロードショー
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【映画ライター】佐藤まゆみ