陰日向に咲く

ご存知、劇団ひとり原作のベストセラー小説の映画化。
東京で繰り広げられる7人の登場人物による3つの物語が交差する群像劇。

出演は、岡田准一、宮崎あおい(一人二役)、伊藤淳史、平山あや、緒川たまき、塚本高史、西田敏行、三浦友和。監督は、「そのとき彼によろしく」の平川雄一朗。

夏。一週間後に台風が上陸する東京では、ダメダメな人々が陰日向の奮闘をしていた。パチンコで借金地獄のシンヤはオレオレ詐欺を働くが、相手の老婆と親しくなってしまいカネを引き出せない。
母親の鳴子の思い出探しをする寿子は、売れない芸人の雷太に恋した若い頃の母が働いていたストリップ劇場へ。
ゆうすけが一途に応援する25歳のアイドル、みゃーこに突然ブレイクの機会が訪れ、二人の関係に変化が…。
エリートサラリーマンのリュウタロウは、大ボラ吹きのホームレス・モーゼに憧れ、果てはダンボール生活を始める。
遂に台風が上陸すると、一見無関係な陰日向の人々の人生が重なり合って奇跡の瞬間が訪れる。その先には、思わぬドラマが待っていた。

実は以前に開催されたこの作品の記者会見に行っていたのだが、その時にキャストがとてもストーリーを語りずらそうに話していたのを覚えている。それは、群像劇の醍醐味である繋がり方がネタバレになるからなのだが、これがとても上手く重なっていた。そして西田敏行が、何度も伊藤淳史との猪八戒繋がりを強調していたのにも納得した。
ラストのクライマックスに向かっての重なりり方の上手さと、涙腺ポイントがミックスされているので、どこかのポイントで泣けると思う。自分は、宮崎あおいの一人二役のお母さんのエピソードで泣けた(多分、ここで泣く人は少ないと思うけど)。
129分 1月26日より有楽座ほかにて全国一斉公開
【映画ライター】気まぐれ飛行船

カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2008年2月13日 by p-movie.com