20世紀フォックスが邦画を配給 ★★★★☆
[02/日]1h59 10月19日より丸の内プラゼ-ルほか全国松竹・東急系にて公開
[製作]古澤利夫 木村典代
[原作]桐野夏生(講談社刊)
[監督]平山秀幸
[脚本]鄭 義信
[出演]原田美枝子 倍賞美津子 室井 滋 西田尚美 香川照之 間 寛平 大森南朋
[配給]20世紀フォックス(極東)映画会社
[宣伝]20世紀フォックス映画
[スリリングで爽快な脱出活劇:OUT]
TVドラマにもなった桐野夏生の傑作ベストセラー小説が、「学校の怪談1・2・4」「愛を乞うひと」「ターン」「笑う蛙」の平山秀幸監督で映画化。製作は平山監督作品で御馴染みのサンダンス・カンパニーと、ムービーテレビジョン。そしてなんと配給は20世紀フォックス(極東)映画会社。出演は「木曜組曲」の原田美枝子&西田尚美 、「ターン」の倍賞美津子、「金融破滅ニッポン 桃源郷の人々」の室井 滋、「鬼が来た!」の香川照之、「明日があるさ THE MOVIE」の間 寛平、「殺し屋1」の大森南朋、「ほとけ」の千石規子。
香取雅子、吾妻ヨシエ、城之内邦子、山本弥生の4人は、東京郊外にある弁当工場で深夜に働く仲間。雅子は、リストラされた夫や息子ととも会話のない家庭崩壊状態。ヨシエは、亭主に先立たれ寝たきりの姑介護に追われる貧しい生活。邦子は、ブランド品を買い漁りローン地獄生活。弥生は妊娠8ヶ月の体でギャンブルで貯金を使い果たした夫から暴力をふるわれる毎日を送っていた。ある日、弥生から雅子の所へ、とんでもない電話が掛かってくる。弥生が暴力に耐え兼ねて、夫を絞め殺したと言うのだ。子供の為にも捕まりたくないと言う弥生に、なんと雅子は死体を解体して生ゴミとして捨てることを思い付き、ヨシエと邦子を巻き込んで実行する。だが、邦子のずさんな捨て方で死体は発見されてしまう。しかも邦子はローン会社の十文字に喋ってしまい、十文字は雅子に死体処理のビジネスを持ちかけてきた。一方、殺人の容疑を掛けられていたカジノの用心棒だった佐竹は、罪を着せられた復讐にやって来る。
御馴染みの20世紀フォックスのファンファーレが流れた後に、日本映画が上映される時代がやって来た。主婦4人の犯罪劇を扱った作品で、原作後半の内容を大幅に変えて犯罪そのものより4人の女性たちの生き方に焦点を当てた日本映画らしい日本映画。見所は何と言っても、死体をバラバラにするシーン。一歩間違えると洒落にならない引いてしまう所を、そこまで笑かすかとばかりコミカルにしている。追いつめられていく状況の中、カラオケボックスに集まって作戦会議を開いてたのに、歌に夢中になってしまうシーンもなかなかのヒット。平山監督は、いま乗りにノッテイル。
オフィシャルサイト: http://www.movietv.co.jp/out/