その“アザーズ(存在)”が見えた時、全てが解る ★★★★☆
[01/米・スペイン・仏]1h44 4月27日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー
製作:フェルナンド・ボヴァイラ ホセ・ルイス・クエル ダサンミン・パーク
監督:アレハンドロ・アメナーバル
脚本:アレハンドロ・アメナーバル
出演:ニコール・キッドマン フィオヌラ・フラナガン クリストファー・エクルストン
配給共同:ギャガ・ヒューマックス
宣伝:リベロ ビー・ウイング
[ミステリアスなゴシック・ホラー:The Others]
弱冠23才で発表した長篇デビュー作の「テシス・次に私が殺される」では、スペインの歴代興行収入No.1を記録。次の作品「オープン・ユア・アイズ」では、第11回東京国際映画祭で見事グランプリを獲得し、「バニラ・スカイ」としてリメイクされた。そんなアレハンドロ・アメナーバル監督が、トム・クルーズのエグゼクティブ・プロデューサーでハリウッドに進出した作品が、ゴシック・ホラーの「アザーズ」。出演は「ムーラン・ルージュ」のニコール・キッドマン、「ウェイクアップ!ネッド」のフィオヌラ・フラナガン、「60セカンズ」のクリストファー・エクルストン、「フェリシアの旅」のエレーン・キャシディ。
1945年第二次世界大戦末期の英国・チャネル諸島のジャージー島に暮すグレースは、娘アンと息子ニコラスとの3人暮らし。夫は1年半前に前線に行ったきり戻っていない。ある日、突然使用人達がいなくなってしまった広大な屋敷の中で、親子は孤独な日々を送っていた。そこに、突然訪問者がやってくる。ミセス・ミルズと口の聞けないリディア、そして庭師のミスター・タトルの3人だ。地元の新聞社に使用人募集の広告を載せていたグレースは3人を屋敷へ招き入れ雇う事にする。やがて家の中で他人の足音や話し声が響き渡り、ピアノが独りでに鳴りだすと言う怪異現象が頻繁に起き始める。占領下の5年間ナチさえ一歩も入れなかったこの屋敷に誰かが勝手に侵入しているとしか思えない。ある日グレースはポストに残った求人広告を発見た。5日前に新聞社に出したはずの手紙が残っていた。ミセス・ミルズはグレースに飛び込みで使用人に雇ってもらいに来たのだと明かすのだが・・・。
グレースの子供達は日光に対するアレルギー体質で、太陽光線を浴びる事が出来ない。その為子供達のいる部屋は日中でも分厚いカーテンを閉め切っていて、日の光が室内に漏れないので部屋は薄暗い。そして各部屋のドアはその都度必ず鍵をかけてから次のドアを開けなければならない。家の中では静寂を重んじる為に電話もラジオも無く、音楽室のピアノは鍵をかけたまま誰も触る事が出来ない状態にしていなければならないというルール。設定は、これだけなのに充分に怖い。そしてラストの「シックス・センス」レベルのオチ。これは、おすぎさんが宣伝しなくても絶対にヒットするでしょう。オチのヒントは、何故に1945年なのか?
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