真実の愛を問うロボットの苦悩 ★★☆☆☆
[01/米] 2h25 6月30日より丸の内ルーブルにてロードショー
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:スティーブン・スピルバーグ
出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント ジュード・ロウ ウイリアム・ハート フランシス・オーコナー
配給:ワーナー・ブラザース
宣伝:レオ・エンタープライズ
スタンリー・キューブリックの遺志を受け継いでスピルバーグが全精力を傾けた衝撃作品。キューブリックがこの作品の映画化を考えていたのが、「シャイニング」を製作する前だった。だがあの「2001年宇宙の旅」を製作したキューブリックが当時の映像技術では映画不可能と判断して実に20年もの間温めていたのである。だがキューブリックは何故かこの作品を脚本にしていなかった。残っていたのは90ページの企画書だけ。スピルバーグはこの企画書を元に「ポルター・ガイスト」以来19年ぶりに脚本を書いている。出演はオスメントとジュード・ロウのほかにウイリアム・ハート、「悪いことしましョ!」のフランシス・オーコナー、「プレタポルテ」のサム・ロバース。
地球温暖化によって都市が水没している近未来。住宅地制限と共に子供を持つ権威も制限されていた。スウィントン家は息子が重病で冷凍催眠されていた。そこで寂しさを紛らわすためにウイリアム・ハート扮する博士が作った最新ロボットのデイビットを迎えた。最初は拒絶反応を見せる夫人だったが、返却すると処分されると聞き、次第に息子として接していく。だが医療の進歩で息子が甦った。デイビッドは進化するロボットでライバル視や嫉妬を覚えてしまう。自分も愛されたいと思うデイビットだったが、婦人は次第につらくなり返却する事が出来なく捨てられしまう。そしてデイビッドはジュード・ロウ扮するジゴロ・ロボットと出会う。
娯楽大作かと思いきや結構真面目に作られた作品で子供には不向き。映画は完全なスピルバーグ印の作品だが、キューブリックぽい箇所も残っていた。それが、どうもスピルバーグがやりたかった事とキューブリックがやりたかったんじゃないかと思う事がかみ合ってないような気がした。でもキューブリックが製作していたらもっと困難だっただろう。というわけでこの作品は今からあげる事に当てはまる人だけにお勧めします。
・ハーレイ・ジョエル・オスメントのファンの方
・ハーレイ・ジョエル・オスメントと同じくらいの子供をお持ちの方
・すごくピュアな心を持っている方
これに当てはまらない方は、まず感情移入が出来ないでしょう。そしてはっきり言ってこの作品を秘密主義にしたのはマイナスだと思う。同じ人間になりたいロボットを描いた作品なら、この作品でナレーションを務めたロビン・ウイリアムスの「アンドリューNDR114」の方が自分は好きだ。だた、デイビッドの相棒として登場する喋って歩くテディは人気が出るかもしれない。でもこれも、小中和哉監督の「くまちゃん」で登場してるけど。
☆2 つにしたのは「パール・ハーバー」と比較したかったから。