死を賭けた壮絶な闘い ★★★★★
[00/米] 2h35 6月17日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹洋画系にてロードショー
監督:リドリー・スコット
出演:ラッセル・クロウ ホアキン・フェニックス コニー・ニールセン オリバー・リード
配給・宣伝:UIP
「インサイダー」で20kgも体重を増やしたラッセル・クロウが、体重を元に戻して挑んだローマ帝国を舞台にした壮大なスペクタクルドラマ。共演はリバー・フェニックスの弟で「8mm」のホアキン・フェニックスと「ミッション・トゥー・マーズ」でティム・ロビンスと華麗な宇宙ダンスをしていたコニー・ニールセン。監督は最近どうも不調だったリドリー・スコットが、デビュー作「デュリエスト/決闘者」を思い出させてくれるような原点に戻り、「エイリアン」や「ブレード・ランナー」でこだわった美術デザインや視覚効果を駆使して楽しませてくれる。
西暦 180年の大ローマ帝国、時の皇帝マルクス・アウレリウスに信頼を置かれていたアエリウス・マキシマス将軍(ラッセル)は、勢力を拡大するために壮絶な戦闘を繰り広げていた。そこへ駆けつけたのは、皇帝の息子コモドゥス(ホアキン)と姉のルッシラ(コニー)。次期皇帝の座を信じていたコモドゥスだったが次期皇帝はマキシマスを考えているとアウレリウスに告げられ、コモドゥスは涙ながらに父親アウレリウスを殺害してマキシマスを抹殺する。間一髪、死んだと見せかけて難を逃れたマキシマスであったが、家族は殺され奴隷の身として実力者だけが生き残れる剣闘士(グラディエーター)として巨大コロシアムで観衆を楽しませる見せ物奴隷になってしまう。生き残るためには勝ち続けなければいけない死闘ではあるが、持ち前の将軍魂を発揮して観衆はマキシマスを英雄として迎えた。その存在は観戦していたコモドゥス皇帝も認めて仮面を取るように命ずる。遂にマキシマスはコモドゥスの前で仮面を脱ぐ。処刑したはずのマキシマスが生きているとわかり、コモドゥスはまたもや抹殺を企てる。
80年代は甲冑モノの戦闘劇は結構作られていたが、制作費がかかるのと人気がなくなったことで最近はあまりお目にかかってなかったが、特殊効果の技術により撮影が以前よりも楽になったようで制作された。しかし巨大なコロシアムの建設やセットなどで1億ドルは掛かっている(でもあっという間に1億ドルを突破して、まだアメリカでヒット中)。オープニングの大規模の戦闘シーンで「ジャンヌ・ダルク」を遥かに超えて、メインの死闘を繰り広げる剣闘シーンは驚きの連続。2時間35分はあっという間です。ぜひ大画面で見て下さい。
(気まぐれ飛行船)